pH調整剤は体に悪い?腎臓・危険性をおせち・練り物で調べた【2027年】
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まいど、食品バイヤーのしゅんです。
お惣菜、練り物、漬物、そしておせち。原材料の欄の後ろのほうに、さらっと書かれているのが「pH調整剤」です。
「pHって、理科でやったアレ?なんでそんなもん食べ物に入れるん?」
気になって調べると、「危険性」「腎臓」「発がん性」「やばい」なんて言葉が並んでいて、かえって不安になった人も多いと思います。
おせちの添加物シリーズ、最後の1本はpH調整剤と、よく隣に並んでいるグリシンです。中身は何なのか、体への影響について国の資料に何が書いてあるのか。消費者庁・厚生労働省・食品安全委員会などの資料で、1つずつ確かめました。
後半では、匠本舗のおせち55商品・2,908品の原材料表を数えて、かまぼこや練り物を含めて、どの料理に入りやすいのかも見ています。「保存料を使っていないのに、なんで日持ちするの?」という疑問にも、ここで答えます。
目次
pH調整剤とは?中身の一覧
pH調整剤は、1つの物質の名前ではありません。食べ物の酸っぱさ・アルカリっぽさの度合い(pH)を、ちょうどいいところに保つための添加物を、まとめて書くときの名前です。
消費者庁の決まりでは、定義は「食品を適切なpH領域に保つ目的で使用される添加物及びその製剤」。中華麺のかんすいとして使う場合は、別の扱いになります。
ちなみに、pHと聞くとリトマス紙を思い出す人も多いはず。ぼくも中学の理科でしか触った記憶がなく、仕事で初めて「この惣菜のpHは」と言われたときは、正直ぽかんとしました。酸っぱいほど数字が小さく、7が真ん中。食べ物の世界では、この数字がけっこう大事なんです。
では、「pH調整剤」とまとめて書けるのは、どんな物質なのか。消費者庁の一覧から、主なものを3つのなかまに分けてみました。

- 酸のなかま:クエン酸、乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、氷酢酸、DL-リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、グルコン酸、コハク酸、アジピン酸、グルコノデルタラクトンなど
- 炭酸のなかま:炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、二酸化炭素
- リン酸のなかま:リン酸、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸のカリウム塩、ピロリン酸二水素二ナトリウム
このほか、「酸味料」として使える添加物も、pHを整える目的ならここに入ります。
クエン酸はレモン、乳酸はヨーグルトや漬物、酢酸はお酢でおなじみの成分です。一方で、リン酸のなかまのように、名前だけでは身近に感じにくいものも同じ箱に入っています。
表示からは「どれを使ったか」が分からない
ここが、pH調整剤がモヤっとされるいちばんの理由だと思います。
添加物は物質の名前を書くのが原則ですが、pH調整剤は「一括名」というまとめた名前で書いてよい決まりです。クエン酸を使っても、リン酸塩を使っても、何種類混ぜても、表示は「pH調整剤」の1語で済みます。
お酢の成分かもしれないし、リン酸塩かもしれない。量も書かれません。中身を知りたいときは、販売している会社に聞くのがいちばん確実です。
参考:消費者庁「食品表示基準について」別添 添加物1-4(一括名の定義・水素イオン濃度調整剤)
pH調整剤はなぜ入れる?
いちばん大きいのは、日持ちを少し助けるためです。
食べ物を傷ませる菌の多くは、酸っぱすぎる環境が苦手です。広島県の食品工業技術センターの解説では、日持ちを助ける添加物として「静菌作用のある有機酸類」が挙がっていて、酢酸や乳酸のような酸のなかまがこれに当たります。
また、保存料のソルビン酸や安息香酸は、酸性のほうでよく効く性質があります。pHを下げておくと、ほかの添加物の効き目が出やすくなる、という使い方もあるわけです。
ほかにも、色が変わるのを防いだり、酸味で味をととのえたり。1つの物質が、日持ちと味の両方に効いていることも少なくありません。
新人のころ、取引先の惣菜工場で「pH調整剤って、結局何なんですか」と聞いたことがあります。工場長は黙って、白い粉の袋を3つ並べて見せてくれました。全部ちがう物質で、ラベルにはどれも同じ「pH調整剤」と書く。あのとき、表示の1語の向こうに、いくつもの選択肢があることを知りました。
ただし、どれだけ効くかは食品によって違い、保存料ほど強くはありません。ここは後半の「保存料なしでも日持ちする理由」でくわしく書きます。
参考:広島県 食品工業技術センター「『保存料』、『日持ち向上剤』について」
pH調整剤は体に悪い?危険性を国の資料で確認
国の仕組みのうえでは、pH調整剤に使える物質は、どれも国が使ってよいと決めた添加物です。
厚生労働省の説明では、食品添加物は食品安全委員会の評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や使い方の基準を決めたうえで使用が認められています。
ネットで「やばい」と言われる中身を分けてみると、だいたい次の4つに分かれました。

このうち、いちばん検索されている腎臓の話から見ていきます。
腎臓に悪い?カギはリン酸のなかま
「pH調整剤は腎臓に悪い」という話は、ほぼリンの話です。さっきの一覧のとおり、pH調整剤の中にはリン酸のなかまも入っています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」には、リンについてこう書かれています。
- 加工食品などでは、食品添加物としてのリンが使われている。ただし、とっているリンのうち添加物がどれくらいを占めるかは分かっていない
- 腎臓のはたらきが正常なら、多くとっても腎臓から出す量が増え、血液のリンの濃さは保たれる
- 大人のとりすぎの上限(耐容上限量)は1日3,000mg
- 慢性腎臓病では、早い段階からリンを控えるのが好ましいという考えもあるが、どの段階からどの程度控えればよいかの科学的な根拠は十分ではない

つまり、腎臓が元気な人がふつうの食事をしている分には、pH調整剤だけを理由に腎臓を心配する必要は小さい、というのが国の資料から読めるところです。
反対に、腎臓の病気でリンを控えるよう言われている人にとっては、話が変わります。pH調整剤の表示からは、リン酸のなかまが入っているかどうかが分かりません。加工食品のリンをどこまで気にするかは、主治医や管理栄養士に相談してください。
リン酸塩そのものの話(カルシウムとの関係や、多い食品)は、リン酸塩は危険?身体に悪い?の記事に書いています。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 ミネラル(多量ミネラル)、食品安全委員会 企画専門調査会資料「リン」(平成22年)
発がん性はある?
pH調整剤としてまとめて書かれる物質について、発がん性があるとした国の評価は、今回調べた範囲では見当たりませんでした。
食品安全委員会が新しい添加物を評価するときの指針では、確かめる試験の中に発がん性の試験が入っています。ただし、もともと食べ物に含まれている成分や、体の中で分解されてそうした成分になるものは、試験の一部を省いてよいことになっています。
クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸。pH調整剤の中身の多くは、果物やお酢、発酵食品にもともと入っている成分です。
とはいえ「見当たらなかった」は「ゼロと証明された」とは違います。ここは言い切らずに置いておきます。
参考:厚生労働省「食品添加物」、食品安全委員会「添加物に関する食品健康影響評価指針」(2010年)
デメリットは「中身が見えない」こと
ぼくがいちばんのデメリットだと思うのは、体への影響より、表示の分かりにくさのほうです。
お酢の成分でも、リン酸塩でも、同じ1語。リンを控えたい人にとっては、避けたいかどうかを判断する材料がありません。
もうひとつは、日持ちの工夫が表示から読みにくいこと。これは後半の「保存料不使用」の話につながります。
グリシンとは?pH調整剤の隣によく並ぶ添加物
原材料の欄で、pH調整剤の近くによく出てくるのがグリシンです。
グリシンは、たんぱく質を作っているアミノ酸のひとつ。国が指定した添加物(指定添加物)で、ほんのり甘みがあります。
広島県の食品工業技術センターの解説では、グリシンは日持ちを助ける添加物のひとつで、主に熱に強い菌(バチルス属)への対策に使われるとされています。甘みが強いので、使う量は1%程度におさえる、とも書かれていました。
「調味料(アミノ酸)」と書かれることもある
ちょっとややこしいのが表示です。
グリシンは、消費者庁の決まりでは「調味料」のアミノ酸のグループにも入っています。味付けの目的で使えば「調味料(アミノ酸)」にまとめて書けますが、まとめた名前で書けるのはその目的で使ったときだけ。それ以外の目的なら、「グリシン」と物質の名前で書くことになります。
最初は「グリシンって書いてある料理は、調味料が別に2つ入ってるんかな」と思っていました。表を見直すと、そうではなく、同じ物質でも目的しだいで書き方が変わる、というだけの話でした。
もうひとつ、匠本舗の原材料表には、グリシンの横に「卵不使用」や「卵を含む」という注記が付いた料理がありました。2,908品のうち、「卵不使用」が236品、「卵を含む」が10品です。卵のアレルギーがある家は、添加物の欄だけでなく備考の欄まで見てください。
調味料(アミノ酸等)の決まりは、シリーズの調味料(アミノ酸等)とは?の記事でくわしく書いています。
参考:広島県 食品工業技術センター「『保存料』、『日持ち向上剤』について」、日本食品化学研究振興財団「指定添加物リスト」
保存料不使用でも日持ちする理由
「保存料不使用」と書いてあるのに、なんで何日ももつのか。ここ、気になっている人は多いはずです。
答えの1つめは、pH調整剤やグリシン、酢酸ナトリウムのような添加物です。これらは「保存料」ではありません。けれど、日持ちを少し助ける役目をしています。
広島県の解説によると、こうした「日持ち向上剤」には保存料のような用途名がなく、物質名だけで表示できます。効き目は保存料より弱く、数日ほど傷みにくくするためのもの。塩分や糖分を控えた食べ物が増えて、出番が増えたそうです。
国も「保存料不使用」の書き方に注意を出している
消費者庁が2022年に出した「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」には、まさにこの例が載っています。
日持ちのために保存料以外の添加物を使いながら「保存料不使用」と書くのは、誤解をまねくおそれが高い
保存料を使っていないのはウソではない。でも、似た役目の添加物が入っているなら、「保存料なしだから添加物も少ない」とは限らない、ということです。
保存料と「合成保存料」の違いや、不使用表示の読み方は保存料と合成保存料の違いの記事にまとめています。
参考:消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」(令和4年3月30日)
おせちは添加物だけで日持ちさせていない
とはいえ、おせちの日持ちを添加物だけで説明するのは、ちょっと言いすぎです。
匠本舗の原材料表2,908品で、保存料が入っていたのは151品(約5%)。そのうち149品は、魚の白子からとった「しらこたん白」でした。一方、保存料はないけれど、pH調整剤・グリシン・酢酸のどれかが入っている料理は861品あります。
そして、残りを支えているのは温度と包装と期限です。匠本舗の商品ページには、冷凍に耐えるように工夫した料理を盛り付け、冷蔵の状態で届けること、お重は一段ずつフィルムで包んであること、消費期限は2027年1月2日であることが書かれていました。

もともとおせちは、砂糖や塩、酢で味をしめた、日持ちのする料理の集まりです。そこに冷蔵の流通と短めの期限、足りないところを少し補う添加物。いくつもの工夫を重ねて、3日ほどの日持ちを作っているわけです。
砂糖や塩がなぜ傷みにくさを生むのかは砂糖と塩が保存料になる理由の記事、届いてからの扱いは通販おせちで食中毒は起きる?の記事をどうぞ。
おせち・かまぼこのどの料理に入っている?
ここからは、おせちの実際の数です。
匠本舗は、おせちの商品ごとに料理1品ずつの原材料表を出しています。2026年10月23日に取った55商品・2,908品の表で、添加物の欄の文字を数えました。
pH調整剤が入っていたのは697品(約24%)、グリシンは442品(約15%)。どちらかが入っている料理は992品で、全体の3分の1ほどでした。
海老・数の子・いくらに多い
料理ごとに分けると、はっきり差が出ました。

- 多い:真丈・つみれ16品のうち14品、海老185品のうち143品、数の子60品のうち42品、いくら47品のうち29品
- 半分くらい:黒豆64品のうち33品、蟹の料理78品のうち35品
- ほとんどない:なます50品のうち1品、かまぼこ68品のうち1品、伊達巻39品と昆布巻29品は0品
海老は、pH調整剤もグリシンも103品ずつ。両方入っている料理が63品ありました。数の子といくらは、入っていたのが全部pH調整剤で、グリシンは0品です。
黒豆はおもしろくて、入っていた33品は全部、金箔の付いた黒豆でした。金箔の付いていない黒豆19品には、1品も入っていません。理由までは表から分からないので、ここは数字だけ置いておきます。金箔の話は金箔は食べても大丈夫?の記事で書いています。
かまぼこ・伊達巻は、練り物なのにほぼゼロ
今回いちばん意外だったのが、かまぼこです。
練り物は添加物が多いもの、と思い込んでいました。ところが、おせちのかまぼこ68品でpH調整剤は0品、グリシンは1品だけ。伊達巻も39品すべてに入っていませんでした。
「練り物は添加物だらけ」って、誰が言うたんや。数えながら、自分の思い込みにツッコんでいました。
かまぼこの添加物の欄は、紅のほうが着色料(カルミン酸やコチニール)だけ、白のほうは26品が「添加物なし」。材料も、魚肉・砂糖・でん粉・卵白・食塩・みりん・魚介エキスといった顔ぶれでした。紅の色の話はコチニール色素の記事にあります。
反対に、同じすり身でも、真丈やつみれは16品のうち14品に入っていました。野菜や鶏肉、イカなどを混ぜて柔らかく仕上げる料理です。
ただし、これは匠本舗のおせちに入っているかまぼこの話です。スーパーで1本ずつ売っている練り物や竹輪まで同じとは限らないので、そこは手元の袋の表示を見てください。
商品ごとの差は0品から6割まで
商品ごとに数えると、差はかなり大きく出ました。

いちばん少なかったのは、赤坂あじさい監修の豊彩で、47品のうち0品。次が道楽監修の都春錦で30品のうち1品、同じく道楽監修の清新が46品のうち5品でした。
反対にいちばん多かったのは、林裕人監修の鶴寿の宴で、41品のうち24品(約59%)。55商品の多くは、30〜40%台に集まっています。
海老や真丈、数の子が多い商品ほど、数は増えやすくなります。逆に言えば、pH調整剤を控えたいなら、商品名より「どの料理が何品入っているか」を見るほうが早いです。
pH調整剤・グリシンの少ない匠本舗おせち3選
最後に、匠本舗のおせちから、pH調整剤かグリシンの入った料理が少ないものを3つ選びました。
選んだ基準は、2026年10月23日に取った原材料表で、どちらかが入った料理の割合が低いこと。そのうえで、4〜5人・2人・3〜4人向けが1つずつになるようにしました。
正直に書くと、割合だけなら3〜4人前では野村佃煮監修の「京のむら 昔ながらの京おせち」(44品中4品)のほうが、清新(46品中5品)よりわずかに少ないんです。1品の差なら、10月31日までの早割で4,400円安く、口コミが10倍近くある清新のほうを選びました。京のむらは最後に少しだけ触れます。
まずは3品を表で並べておきます。
| 商品 | pH調整剤かグリシン | 人数 | 価格 |
|---|---|---|---|
| 豊彩 | 47品中0品 | 約4〜5人前 | 20,500円 |
| 都春錦 | 30品中1品 | 約2人前 | 18,000円 |
| 清新 | 46品中5品 | 約3〜4人前 | 14,900円 |
価格は2026年10月25日に匠本舗の商品ページで見た税込価格です。豊彩と清新は10月31日までの早割で、11月1日からは豊彩21,000円、清新15,200円に上がります。品数は原材料表に載っていた料理の数で、商品ページの品目数と少し違うものもあります。
1位 豊彩 47品中0品、どちらも入らない
向いてる人:pH調整剤もグリシンも入らないおせちを、4〜5人の家族で囲みたい家
東京・赤坂の和食店「あじさい」が監修した、四段の与段重です。約4〜5人前。
原材料表の47品で、pH調整剤もグリシンも、1品も入っていませんでした。55商品の中で0品はこの豊彩だけです。保存料・酢酸・リン酸の文字もなく、添加物の欄が「-」の料理が20品ありました。
和の料理が軸で、鮑のパセリバター焼や鶏のガランティンのような洋風の料理も入ります。
東京「赤坂 あじさい」監修 与段重 豊彩【654】(約4〜5人前・冷蔵)
- 10月31日まで 20,500円
- 11月1日〜12月10日 21,000円
- 12月11日から 23,000円(通常価格)
匠本舗の商品ページ(2026年10月25日確認)。税込・送料無料。届くのは12月29〜31日のどれか(日にちは選べない)
口コミは64件で平均4.3です。
- 向いてる人:pH調整剤もグリシンも入らないおせちを、4〜5人の家族で囲みたい家
- 気をつけたい点:11月1日に21,000円へ上がる。洋風の料理も混ざるので、昔ながらの和のおせちだけがよい家には少し華やかすぎるかもしれない
- しゅんのひとこと:添加物の欄を1品ずつ見ていって、最後まで「pH」の文字が出てこなかったのはこの箱だけでした
中身は豊彩の口コミと中身の記事にまとめています。
2位 都春錦 30品中1品、2人向け
向いてる人:pH調整剤やグリシンの入る料理がほぼない、2人向けの料亭の和のおせちを選びたい家
京都・東山の料亭「道楽」が監修した、約2人前の小さな三段重です。
原材料表の30品のうち、pH調整剤が入っていたのは葉山葵松前漬の1品だけ。グリシンは0品でした。添加物の欄が「-」の料理が17品と、半分を超えています。
京都東山 料亭「道楽」監修おせち 都春錦【720】(約2人前・三段重・冷蔵)
- 価格 18,000円
匠本舗の商品ページ(2026年10月25日確認)。税込・送料無料。早割の段階の表示はなし。届くのは12月29〜31日のどれか
口コミは15件で平均4.3。まだ件数は少なめです。
- 向いてる人:pH調整剤やグリシンの入る料理がほぼない、2人向けの料亭の和のおせちを選びたい家
- 気をつけたい点:2人前なのに、3〜4人前の清新より高い。お重も小ぶり
- しゅんのひとこと:だしと醤油で味を決める料理が多く、表を見ていても素直な作りやなと感じる箱です
中身や口コミは都春錦の口コミと中身の記事にくわしく書いています。
3位 清新 46品中5品、口コミ1,782件
向いてる人:pH調整剤やグリシンの入る料理が少なく、口コミの多い定番のおせちを3〜4人で選びたい家
同じく道楽が監修した、約3〜4人前の三段重。商品ページでは全45品目です。
原材料表の46品のうち、pH調整剤かグリシンが入っていたのは5品(約11%)。若鶏彩り野菜巻、スモークサーモントラウト、親子鰊、鶏腿肉西京焼、松前漬です。同じ3〜4人前の清祥(45品中17品)や雲海(45品中19品)と比べると、かなり少ない数でした。保存料の入った料理は0品です。
京都東山 料亭「道楽」監修おせち 平安祝重 清新【207】(約3〜4人前・三段重45品目・冷蔵)
- 10月31日まで 14,900円
- 11月1日〜12月10日 15,200円
- 12月11日から 20,000円(通常価格)
匠本舗の商品ページ(2026年10月25日確認)。税込・送料無料。届くのは12月29〜31日のどれか(日にちは選べない)
口コミは1,782件で平均4.3と、3品の中で件数がずば抜けています。
- 向いてる人:pH調整剤やグリシンの入る料理が少なく、口コミの多い定番のおせちを3〜4人で選びたい家
- 気をつけたい点:鶏腿肉西京焼にはリン酸塩(Na)も入っている。リンを控えたい家は、この1品を見ておきたい
- しゅんのひとこと:数の子・いくらまで入っていてこの数なら、かなり少ないほうです
ほかの道楽監修のおせちとの違いは道楽のおせち5品の比較記事にまとめています。
次点は京のむら 44品中4品
割合でいえば清新より少なかったのが、野村佃煮監修の京のむら 昔ながらの京おせちです。44品のうち4品(約9%)で、入っていたのは牛蒡にしめ・焼き海老・梅花人参・貝の煮付けでした。
約3〜4人前・全43品目で、10月31日までの早割が19,300円、11月1日から19,600円(2026年10月25日に商品ページで確認・税込)。煮しめなど京都の家庭の味に寄せたおせちが好みなら、こちらも候補になります。
なお、原材料表はシーズンの途中で書きかわることがあります。注文の前に、商品ページの「原材料・アレルゲンについてはこちら」から最新の表を見てください。
よくある質問
Q. pH調整剤とは何ですか?
食べ物のpHをちょうどいいところに保つための添加物を、まとめて書いた表示です。クエン酸・乳酸・酢酸ナトリウムなどの酸、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸、リン酸のなかまが入り、どれを使っても「pH調整剤」の1語で書けます。
Q. pH調整剤はなぜ入れるのですか?
主な目的は、日持ちを少し助けることです。菌が増えにくいpHにしたり、保存料の効き目を出しやすくしたりします。色が変わるのを防いだり、味をととのえたりする役目もあります。
Q. pH調整剤に発がん性はありますか?
発がん性があるとした国の評価は、調べた範囲では見当たりませんでした。中身の多くはクエン酸や乳酸、酢酸など、食べ物にもともと含まれる成分です。ただ、表示からはどの物質を使ったかまでは分かりません。
Q. pH調整剤は腎臓に悪いですか?
腎臓が元気な人がふつうに食べる分には、心配は小さいと考えられます。気になるのは中に入ることがあるリン酸のなかまで、国の食事摂取基準では大人のリンの上限を1日3,000mgとしています。腎臓の病気でリンを控えている人は、主治医に相談してください。
Q. 赤ちゃんがpH調整剤入りの食べ物を食べても大丈夫?
pH調整剤だけを理由に赤ちゃんに避けるべきだとした国の資料は、調べた範囲では見当たりませんでした。ただ、おせちは大人向けの味付けで塩分や甘さが強めです。取り分けの考え方は赤ちゃん・1歳のおせち取り分けの記事を見てください。
Q. 添加物のグリシンは安全ですか?
グリシンは、たんぱく質を作るアミノ酸のひとつで、国が指定した添加物です。日持ちを助ける目的では、熱に強い菌への対策として使われます。甘みが強いので、使う量は1%程度にとどめるとされています。
まとめ
pH調整剤は、クエン酸や酢酸ナトリウム、リン酸塩などを、まとめて書いた表示です。何を使っても1語で済むので、中身が見えにくい。「やばい」と言われる理由の多くは、ここにあります。
体への害を怖がるより、「どの料理に入っているか」を知って選ぶ
国の資料では、腎臓が元気な人がふつうに食べる分には、心配は小さいと読めます。リンを控えるよう言われている人は、表示からリン酸のなかまを見分けられないので、主治医と相談しながら加工食品を選んでください。
「保存料不使用」のおせちが日持ちするのは、温度と包装、短めの期限に加えて、pH調整剤やグリシンのような日持ちを助ける添加物があるからです。匠本舗の2,908品では、pH調整剤が697品、グリシンが442品。海老・数の子・いくらに多く、かまぼこと伊達巻にはほとんど入っていませんでした。
- 4〜5人で、どちらも入らないおせち → 赤坂あじさい監修 豊彩(47品中0品・10月31日まで20,500円)
- 2人で、ほぼ入らないおせち → 道楽監修 都春錦(30品中1品・18,000円)
- 3〜4人で、口コミの多い定番 → 道楽監修 清新(46品中5品・10月31日まで14,900円)
これで、おせちの添加物シリーズはひと通りそろいました。ほかの回は、おせちの添加物・保存料は体に悪い?、保存料と合成保存料の違い、数の子の漂白は体に悪い?、発色剤(亜硝酸Na)は体に悪い?、調味料(アミノ酸等)とは?、コチニール色素は体に悪い?、金箔は食べても大丈夫?からどうぞ。
ほな、また!
出典:消費者庁 食品表示基準について 別添 添加物1-4、消費者庁 食品添加物の不使用表示に関するガイドライン、厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)多量ミネラル、厚生労働省 食品添加物、食品安全委員会 添加物に関する食品健康影響評価指針、食品安全委員会 企画専門調査会資料「リン」、広島県 食品工業技術センター、日本食品化学研究振興財団 指定添加物リスト、匠本舗の各商品の原材料表(2026年10月23日取得)と商品ページ(豊彩・都春錦・清新、2026年10月25日確認)。料理の数は当サイトの集計です。






