おせちの添加物・保存料は体に悪い?定番料理別に調べた【2027年】
※本記事にはプロモーションを含みます
まいど、食品バイヤーのしゅんです。
「通販のおせちって、日持ちさせるために保存料や添加物がたっぷり入ってるんちゃう?」
年末が近づくと、この心配をほんまによく聞きます。家族みんなで食べるものですし、小さい子やお年寄りがいる家ならなおさらですよね。
ただ、「添加物」とひとくちに言っても、色をつけるもの、味をととのえるもの、腐りにくくするもの、と役目はバラバラです。
しかも、おせちは料理の種類が多い。数の子と黒豆と伊達巻では、入っているものがまるで違います。
そこで今回は、料理1品ずつの原材料を公開している匠本舗のおせち55商品の表を、数の子・黒豆・伊達巻のような定番料理ごとに数え直しました。
どの料理に何が入りやすいのか、身体に悪いと言えるのか、気になる人はどこを見て選べばいいのか。
表示を読むのが仕事の一部になっているバイヤーの目で、順番に見ていきます。
目次
おせちに添加物や保存料は使われてる?
使われています。ただし、中身を見ると「保存料だらけ」という印象とはだいぶ違います。
匠本舗のおせち55商品は、料理にして2,908行の原材料表になります。これを2026年10月13日に全部数えました。

添加物の欄が空っぽ、つまり添加物なしの料理は508行。全体の17%です。
残りの8割あまりには、何かしら入っていることになります。
……と、ここまで数えたとき、正直ぼくも「やっぱり8割は添加物入りか」と思いかけました。
でも、1行ずつ中身を見ていくと話が変わってきます。一番多いのは「調味料(アミノ酸等)」で、1,369行。半分近くの料理は、うま味の調味料が入っているだけ、という形なんです。
保存料が入っている料理は5%
保存料が入っていたのは151行。2,908行のうちの5%ほどです。そして151行のうち149行は「しらこ(しらこたん白)」でした。
しらこたん白は、魚の白子からとれるたんぱく質が主成分の保存料です。国の既存添加物名簿にも「しらこたん白抽出物」として載っています。
残る2行は、ソルビン酸とポリリジンが1行ずつ。昔から「合成保存料」の代表のように言われてきたソルビン酸は、55商品で1品だけでした。
保存料と合成保存料の言葉の違いは、保存料と合成保存料の違いとは?で詳しく書いています。
タール色素はゼロ、着色料の正体は金箔やクチナシ
「赤色102号」のような、タール色素と呼ばれる着色料は55商品で0行でした。
じゃあ着色料はどうかというと、「着色料」の文字がある料理は729行。数字だけ見るとギョッとしますよね。
ところが、カッコの中を読むと「金箔」が71行。黒豆の上にのっている、あの金色です。金箔も、原材料の欄では「着色料(金箔)」と書くきまりなんです。
ほかに多いのは、栗きんとんや伊達巻の黄色を出す「クチナシ」「カロチノイド」、紅白蒲鉾の赤を出す「カルミン酸」「コチニール」。
コチニールは、サボテンにつく虫から取る赤い色素です。名前を聞くとびっくりしますが、かまぼこやハムの赤によく使われてきた、昔からある色素ですね。
つまり、おせちの着色料は、ほとんどが植物や虫、金そのものから取った色でした。
なぜ添加物を使う?昔と今の日持ちの違い
もともとおせちは、日持ちのする料理の集まりです。
砂糖で甘く煮た黒豆や栗きんとん、塩でしめた数の子、酢をきかせたなます。味を濃くして水分を飛ばし、寒い部屋に置いておけば、三が日は台所に立たなくてもすむ。そういう知恵の料理なんです。

砂糖や塩が腐りにくさを生む理由は、砂糖と塩が保存料になる理由で書いています。
ところが今の家の味は、昔よりずっと薄味です。
甘さや塩気を控えると、それだけ日持ちの力は落ちます。そこで通販のおせちは、冷蔵や冷凍で届けて、お重を一段ずつフィルムで包み、消費期限を1月2日ごろまでと短めにしています。
足りないぶんを補っているのが、pH調整剤やグリシン、酢酸Naのような「日持ちを少し助ける」添加物です。保存料という名前ではないけれど、似た役目をしているもの、と覚えておくと表が読みやすくなります。
ここで少し、うちの実家の話をさせてください。
ぼくの母は毎年おせちを手作りしていて、黒豆だけは前の日から豆を水につけて、ことこと煮ていました。
でも、かまぼこと伊達巻は毎年スーパーで買ってきていたんです。中学生のころ、なんとなく伊達巻のパックの裏を読んで、「手作りのおせちにも添加物入ってるやん」とひとりで笑ったのを覚えています。
手作りか通販かで、きれいに分かれる話でもないんですよね。
おせちの定番料理ごとに入っている添加物
ここからは、匠本舗の表を料理名で拾い直した結果です。まずは、添加物の入っていない料理がどれくらいあるかを並べました。

昆布巻やかまぼこは「添加物なし」が多い一方で、数の子・いくら・伊達巻・明太子は、表に出てきた料理すべてに何かが入っていました。
何が入っているのかは、料理によってぜんぜん違います。
| 料理 | よく入っている添加物 | 添加物なし |
|---|---|---|
| 数の子 | 調味料・pH調整剤・酵素 | 0/57行 |
| いくら | 調味料・酸化防止剤 | 0/47行 |
| 黒豆 | 着色料(金箔)・ソルビトール | 7/64行 |
| きんとん | 着色料(クチナシなど) | 3/22行 |
| 伊達巻 | 加工でん粉・乳化剤・色素 | 0/39行 |
| 紅白蒲鉾 | 着色料(カルミン酸など) | 26/68行 |
| 肉料理 | 発色剤・酸化防止剤 | 0/58行 |
| 明太子 | 発色剤・着色料 | 0/19行 |
| 海老 | グリシン・pH調整剤 | 14/162行 |
| 昆布巻 | 調味料・増粘多糖類 | 15/29行 |
匠本舗のおせち55商品の原材料表(2026年10月13日取得)を料理名で集計。肉料理は合鴨・ローストポーク・ローストビーフ・ハム・ベーコン。1行に複数の添加物が入ることがあります
数の子・いくら:味付けの調味料とpH調整剤
数の子は57行すべてに「調味料(アミノ酸等)」が入り、pH調整剤も42行。醤油漬けにしたときの味と、日持ちをととのえる組み合わせです。
いくらも同じく、47行すべてに調味料。酸化防止剤は33行ありましたが、中身はほとんどがローズマリー抽出物で、残りはビタミンCでした。
数の子で、よく話題になるのが「漂白」です。
黄色くきれいな数の子は、過酸化水素で漂白することがあります。ただし国の基準で、過酸化水素は「最終食品の完成前に分解又は除去すること」と決められています。
食べるときには残っていない前提なので、原材料の欄には書かれません。匠本舗の表でも、数の子に「漂白剤」の文字は1行もありませんでした。
黒豆・きんとん:色を守るための添加物
黒豆の64行のうち、着色料は54行。ただしそのうち45行は金箔なので、豆そのものを染めているわけではありません。
目立つのは「硫酸第一鉄」などの鉄が15行。昔から、黒豆を鉄鍋や古釘と一緒に煮ると黒くつやよく仕上がる、と言われてきましたよね。あれを添加物でやっている形です。
甘みのソルビトール(ソルビット)も38行に入っていました。
栗きんとん・芋きんとんは合わせて22行のうち、着色料が13行。クチナシやカロチノイドで、あの黄金色を出しています。
芋きんとんには「漂白剤(亜硫酸塩)」が入るものが3行ありました。色がくすむのを防ぐためのものです。
伊達巻・紅白蒲鉾:でん粉と赤い色
伊達巻は39行すべてに添加物あり。加工でん粉が34行、乳化剤が23行で、ふんわりした生地を作るためのものが中心です。黄色はカロチノイドやクチナシでした。
紅白蒲鉾は逆に、68行のうち26行が添加物なし。入っているのは、ほとんどが紅のほうの着色料(カルミン酸・コチニール)です。白いかまぼこだけなら、すっきりした表になりやすい料理ですね。
肉料理・明太子・いくらに集まる「発色剤」
発色剤(亜硝酸Na)は、55商品で90行。どこに入っているかを見ると、合鴨やローストポークなどの肉料理が41行、明太子が13行と、ほぼ決まった料理に集まっていました。
発色剤は、肉や魚卵のきれいな赤い色を保つためのものです。亜硝酸ナトリウムを使える食品は、食肉製品・魚肉ソーセージ・魚肉ハム・いくら・すじこ・たらこなどと国が決めていて、それ以外の食品には使えません。
発色剤をなるべく避けたいなら、肉料理と明太子の多いおせちを外す。これがいちばん分かりやすい見分け方です。
昆布巻・なます・田作り:添加物なしが多い組
昆布巻は29行のうち15行、田作りは29行のうち9行が添加物なしでした。なますも50行のうち10行。
入っている場合も、調味料や酸味料、増粘多糖類くらい。昔ながらの、砂糖や酢で味をしめる料理ほど、表はすっきりしている印象です。
おせちの添加物は体に悪い?
国の基準を守って使われた添加物を、お正月の数日に食べてすぐ身体に悪さをする、と心配する必要は小さいです。
添加物は、食品安全委員会が安全性を評価して、人の健康を損なうおそれがない場合に限って、使ってよい食品や量を決めて認められています。
その物差しになるのが「ADI(許容一日摂取量)」。毎日一生食べ続けても、健康に悪い影響が出ないと考えられる量のことです。
それに、おせちは毎日食べるものではありません。年に一度、三が日に食べきる料理です。普段の食事でいつも口にする加工食品と比べたら、気にする順番はずっと後ろになります。
とはいえ、反対の考え方も分かります。
「量の問題やなくて、なるべく入っていないものを選びたい」という人もいますし、体質で特定のものを避けている人もいます。それは立派な判断です。
大事なのは、「添加物」とひとまとめにして怖がるより、どの料理に何が入っているかを知って、避けたいものだけを避けること。そのほうが、選べるおせちもぐっと増えます。
「添加物はなぜ認められているのか」という土台の話は、添加物って危険?安全?にまとめています。
添加物が気になる人のおせちの選び方
まず押さえたいのは、原材料の欄の添加物には、書き方が2通りあることです。

保存料・着色料・発色剤・漂白剤・甘味料などは、「保存料(しらこ)」のように、何のために入れたかと、何を入れたかを両方書くきまりです。
一方で、調味料・pH調整剤・酵素・乳化剤・香料などは、まとめた名前だけで書いてよいことになっています。「調味料(アミノ酸等)」と書いてあっても、中身の物質名までは分かりません。
もうひとつ、原材料の欄に書かれない添加物もあります。

完成前に分解・除去されるもの(加工助剤)や、原材料に入っていても最終の食品では効き目のないもの(キャリーオーバー)は、表示しなくてよいことになっています。
数の子の過酸化水素がまさにこれです。「書いていない=使っていない」とは限らないことは、頭のすみに置いておいてください。
こういう仕組みをふまえて、ぼくが通販のおせちを見るときの順番をまとめると、こうなります。

いちばん大きいのは、料理ごとの原材料表を出しているかどうか。
おせちは1つの箱に40〜80品が入るので、箱全体でまとめた表示だと、どの料理に何が入っているのか分かりません。料理1品ずつの表があれば、保存料や発色剤の入った料理を自分で数えられます。
冷蔵・冷凍・生おせちで日持ちの作り方がどう違うかは、冷蔵・冷凍・生おせちの違いへ。
他の店も含めて、塩分や添加物を控えたおせちを探すなら減塩・無添加おせち通販5選も参考にしてください。
保存料0品の匠本舗おせち3選
最後に、匠本舗の主力おせちの中から、保存料の入った料理が1品もないものを3つ紹介します。
選んだ基準は、2026年10月20日に取り直した原材料表で「保存料」の入った料理が0品であること。並びは、添加物なしの料理が多い順(清新10品・雲海7品・清祥6品)です。主力8品をまとめて見た結果は匠本舗おせちの添加物と原材料は安全?にあります。
1位 清新 添加物なしの料理と国産が多い京風三段重
向いてる人:保存料の入らないおせちを、国産の食材多めで3〜4人で食べたい家
京都東山の料亭「道楽」が監修したおせちです。全45品目・約3〜4人前。
原材料表は46行。保存料の入った料理は0品で、添加物なしの料理は10品と、主力8品の中で多いほうです。
主原料が国産だけの料理は28品(61%)で、主力8品で一番高い割合でした。発色剤は合鴨燻製の1品だけです。
京都東山 料亭「道楽」監修おせち 平安祝重 清新【207】(約3〜4人前・全45品目・冷蔵)
- 10月31日まで 14,900円
- 12月10日まで 15,200円
- 12月11日から 20,000円(通常価格)
匠本舗の商品ページ(2026年10月20日確認)。税込・8,000円以上で送料無料。届くのは12月29〜31日のどれか(選べない)
- 向いてる人:保存料の入らないおせちを、国産の食材多めで3〜4人で食べたい家
- 気をつけたい点:ロブスターのような派手な料理はなく、京風の薄味。11月から値段が上がる
2位 雲海 ロブスター入りで保存料0品
向いてる人:保存料の入らないおせちで、ロブスターの入る三段重を3〜4人で食べたい家
有馬温泉の料理人・大田忠道さんが監修した三段重です。全43品目・約3〜4人前。
原材料表は45行で、保存料の入った料理は0品。添加物なしの料理は7品、発色剤は黒糖ローストポークの1品だけでした。
ロブスターの入る華やかなお重で、保存料は避けたい、という家にちょうどいい1品です。
奥の細道「大田忠道」監修おせち 太閤の御膳 雲海【496】(約3〜4人前・全43品目・冷蔵)
- 届く日の指定なし 15,800円
- 通常価格 20,800円
匠本舗の商品ページ(2026年10月20日確認)。税込・8,000円以上で送料無料。届くのは12月29〜31日のどれか(選べない)
- 向いてる人:保存料の入らないおせちで、ロブスターの入る三段重を3〜4人で食べたい家
- 気をつけたい点:ロブスターと祝い海老が主役なので、えびのアレルギーがある家には向かない
3位 清祥 保存料0品で一番手頃
向いてる人:保存料の入らないおせちを、1万円ちょっとで3〜4人分そろえたい家
京都東山の料亭「はり清」が監修したおせちです。全43品目・約3〜4人前。
原材料表は45行で、保存料の入った料理は0品。発色剤は黒糖ローストポークの1品だけでした。
主力8品の中ではいちばん値段が手頃なので、保存料は避けたいけれど予算は抑えたい、という家に合います。
京都東山 料亭「はり清」監修おせち 清祥【461】(約3〜4人前・全43品目・冷蔵)
- 届く日の指定なし 10,800円
- 通常価格 18,800円
匠本舗の商品ページ(2026年10月20日確認)。税込・8,000円以上で送料無料。届くのは12月29〜31日のどれか(選べない)
- 向いてる人:保存料の入らないおせちを、1万円ちょっとで3〜4人分そろえたい家
- 気をつけたい点:添加物なしの料理は6品と少なめ。乳の入る料理が4品ある
どのおせちも、使う食材は天候などで予告なく変わることがある、と匠本舗の表に書かれています。買う前に、商品ページから最新の原材料表を一度開いておくと安心です。
よくある質問
Q. おせちは添加物だらけ?
添加物の入った料理が多いのは本当ですが、「保存料だらけ」ではありません。匠本舗の55商品では、料理2,908行のうち添加物なしが508行(17%)、保存料入りは151行(5%)でした。一番多いのは「調味料(アミノ酸等)」で、半分近くの料理に入っています。
Q. 添加物なしのおせちはある?
箱の中の料理がすべて添加物なし、というおせちは、通販ではほとんど見かけません。数の子やいくらの味付け、伊達巻の生地などには、何かしら入るのがふつうです。保存料だけを避けたいなら、料理ごとの原材料表で「保存料」の料理が0品のものを選ぶのが現実的です。
Q. 添加物が少ないおせちの選び方は?
料理ごとの原材料表を公開している店を選び、保存料と発色剤の入った料理の数を見るのが近道です。発色剤は肉料理・明太子・いくらに集まるので、これらの少ないお重ほど表がすっきりします。昆布巻やなます、田作りのような昔ながらの料理は、添加物なしのものが多めです。
Q. 保存料なしのおせちはなぜ日持ちする?
冷蔵・冷凍で届け、お重を一段ずつフィルムで包み、消費期限を1月2日ごろまでと短めにしているからです。砂糖や塩、酢で味をしめる料理の知恵に加えて、pH調整剤やグリシンのような日持ちを少し助ける添加物を使っている料理もあります。
まとめ
おせちには、添加物の入った料理が多いのは事実です。
ただし中身を見ると、一番多いのは調味料(アミノ酸等)で、保存料が入っていたのは料理の5%ほど。それもほとんどが魚の白子からとった「しらこたん白」でした。タール色素は0です。
料理ごとに見ると、発色剤は肉料理と明太子に、着色料は黒豆の金箔や栗きんとん、紅白蒲鉾の紅に集まっていました。
国の基準のもとで使われた添加物を、お正月の数日に食べて身体に悪いと心配する必要は小さい、というのがぼくの考えです。それでも気になるなら、料理ごとの原材料表で、避けたいものが入った料理だけを数えてみてください。
保存料の入らないおせちなら、添加物なしの料理と国産の食材の多さで選ぶなら清新、ロブスター入りの華やかさで選ぶなら雲海、予算を抑えるなら清祥。この3つは、どれも保存料の入った料理が0品です。
ほな、また!
参考:厚生労働省「食品添加物」
参考:日本食品化学研究振興財団「使用基準のある食品添加物一覧」
参考:日本食品化学研究振興財団「既存添加物名簿収載品目リスト」
参考:匠本舗「原材料・アレルゲン一覧」(各商品ページから。2026年10月13日・20日取得)



