しらすとちりめんの違い【2026年】釜揚げ・しらす干し・ちりめんじゃこを水分と塩分で比較
まいど、食品バイヤーのしゅんです。
スーパーのしらす売り場って、「釜揚げしらす」「しらす干し」「ちりめんじゃこ」と、似た名前の商品がずらっと並んでいますよね。
「結局どれも同じ魚やろ?何が違うん?」と聞かれることがよくあります。
これ、売り場で毎日見ているぼくでも、人に説明しようとすると一瞬つまります。順番に見ていきましょう。
この記事では、宮城県の水産の資料と、文部科学省の食品成分表の数字を使って、しらすとちりめんじゃこの違いを、水分・塩分・栄養で比べました。
ごはん用、サラダ用、塩分が気になる人向けと、どれを選べばいいかもまとめています。
しらすの正体は、主にカタクチイワシの赤ちゃん
しらすは、主にカタクチイワシの仔魚(生まれて間もない稚魚)です。宮城県の資料では、白魚(シラウオ)とよく混同されるけれど、まったく別の種類の魚だ、と書かれています。
名前は似てるのに別の魚。ここ、けっこう勘違いされています。
宮城県では平成29年から県の南部でもしらす漁が始まって、「北限のしらす」としてブランド化を目指しているそうです。しらすというと静岡や関西のイメージでしたが、産地はじわじわ北に広がっているんですね。
参考:宮城県 仙台地方振興事務所水産漁港部「みやぎ水産の日」(しらす)
違いは「どれだけ乾かしたか」

同じ資料では、しらすの加工品として有名な釜揚げしらす・しらす干し・ちりめんじゃこの違いは、製造方法(主に乾燥工程)と水分量だと説明されています。
水分が多い順に、釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこ。食感や風味もそれぞれ違います。
つまり、もとは同じしらすで、ゆでたままか、干したか、さらにしっかり乾かしたか。呼び名はその差なんです。
うちの母は関西の人で、子どものころは全部まとめて「ちりめん」と呼んでいました。東京の会社に入ってから、同僚がしっとりしたしらす干しを「しらす」と呼んでいて、最初は「それ、ちりめんやん」と心の中でツッコんでいたのを覚えています。呼び方は地域や家庭でもけっこう揺れるので、迷ったら袋の名前と水分の感じで見分けるのが確実です。
成分表の水分で見ると

成分表では、100gあたりの水分は、しらす(生)81.8g、釜揚げしらす77.4g、しらす干しの微乾燥品67.5g、半乾燥品46.0gです。
成分表には「ちりめんじゃこ」という名前の項目はありません。しらす干しが「微乾燥品」と「半乾燥品」に分かれていて、乾燥が進んだ半乾燥品のほうが、ちりめんじゃこに近い硬さのものと考えると分かりやすいと思います。
参考:文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)
乾かすほど、塩分も栄養も「濃く」なる
ここ、買うときにいちばん効いてくるところです。

食塩相当量は100gあたり、しらす(生)1.0g、釜揚げしらす2.1g、しらす干しの微乾燥品4.2g、半乾燥品6.6g。
乾かすと水分が抜けるので、同じ100gの中に詰まる塩も多くなります。半乾燥品は生しらすの6倍以上です。
食事摂取基準(2025年版)の食塩の目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満。半乾燥品を100g食べることはまずないですが、ちょい足しのつもりで何度もかけていると、意外と積み上がります。
カルシウム・ビタミンDも100gあたりでは多くなる

塩だけじゃなく、栄養も同じように濃くなります。しらす干しの微乾燥品はカルシウム280mg・ビタミンD12.0µgなのに対して、半乾燥品はカルシウム520mg・ビタミンD61.0µg(いずれも100gあたり)。
とはいえ、1回に使う量は100gよりずっと少ないことがほとんどなので、100gあたりの数字ほど差は大きくなりません。数字のマジックには気をつけたいところです。
ちりめんじゃこはプリン体の数字が大きい
尿酸値が気になる人向けに、もうひとつ。高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインの付録では、ちりめんじゃこのプリン体は100gあたり1108.6mgと、かなり大きな数字です。
ただし、これも100gあたりの話。少量をふりかけるくらいの使い方と、100g単位で食べる食材は分けて考える必要があります。通院中の人は主治医の指示を優先してください。ほかの食品との比較はプリン体が多い食品・少ない食品一覧にまとめています。
参考:日本痛風・核酸代謝学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版」(Minds)
用途別の選び方

ごはんにのせたり、おろしと合わせたりするなら、ふっくらした釜揚げしらすやしらす干し。水分が多いぶん、やわらかい食感です。
サラダのトッピングや、油で炒めてカリッとさせたいなら、乾いたちりめんじゃこが向いています。
塩分が気になる人は、名前より袋の栄養成分表示の食塩相当量を見るのがいちばんです。同じ「しらす干し」でも、メーカーや乾き具合で数字は変わります。
保存は、賞味期限・消費期限と保存方法を袋の表示どおりに。釜揚げしらすは水分が多いので、開けたら早めに食べきりたいですね。
よくある質問
Q. しらす干しとちりめんじゃこの違いは何ですか?
乾かした度合い(水分量)の違いです。
どちらもゆでたしらすを干したもので、ちりめんじゃこのほうがしっかり乾いて水分が少なくなっています。宮城県の資料でも、違いは主に乾燥工程と水分量とされています。
Q. 釜揚げしらすとしらす干しの違いは何ですか?
釜揚げしらすはゆでたまま、しらす干しはゆでてから干したものです。
成分表の水分は、釜揚げしらすが100gあたり77.4g、しらす干しの微乾燥品が67.5gです。食塩相当量も2.1gと4.2gで、しらす干しのほうが多くなります。
Q. しらすとちりめんでは栄養に違いがありますか?
100gあたりでは、乾いたものほど栄養も塩分も多くなります。
しらす干しの微乾燥品はカルシウム280mg、半乾燥品は520mgです。水分が抜けたぶん中身が詰まるためで、1回に食べる量が少なければ差は小さくなります。
Q. しらすの塩分はどれくらいですか?
100gあたり、釜揚げしらすで2.1g、しらす干しの微乾燥品で4.2g、半乾燥品で6.6gです。
生のしらすは1.0gです。食塩の1日の目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満なので、たくさんかけるときは袋の表示も確認しましょう。
Q. しらすとシラウオは同じ魚ですか?
別の魚です。
しらすは主にカタクチイワシの仔魚で、シラウオとはまったく別の種類だと宮城県の資料でも紹介されています。
まとめ
お待たせしました。しらすとちりめんの違いは、どれだけ乾かしたかです。
もとは主にカタクチイワシの仔魚で、ゆでたままが釜揚げしらす、干したものがしらす干し、さらに乾かしたものがちりめんじゃこ。水分が多い順に、釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんじゃこです。
乾かすほど100gあたりの塩分も栄養も濃くなり、しらす干しは微乾燥品で食塩相当量4.2g、半乾燥品で6.6g。ごはんにはふっくらタイプ、サラダや炒め物にはカリッとしたちりめん。塩分が気になる人は、名前より袋の食塩相当量で選んでください。
ほな、また!
