おせちは大晦日に食べる?元日に食べる?地域の違いと年取り膳【2027年】
※本記事にはプロモーションを含みます
まいど、食品バイヤーのしゅんです。
「え、おせちって大晦日の夜に食べるもんちゃうの?」
結婚や引っ越しで別の地域の人と年越しをすると、だいたいここで話がかみ合わなくなります。元日の朝に重箱を開けるのが当たり前の家と、大晦日の晩にごちそうを並べるのが当たり前の家。どっちも「うちが普通」と思ってるから、ややこしいんですよね。
この記事では、大晦日にごちそうを食べる地域がどこで、なぜそうなったのかを、農林水産省や自治体の資料で確かめて整理しました。
後半では、通販おせちを大晦日の夜に食べたい人向けに、届く日と消費期限から逆算した段取りもまとめています。年末に正月用の食品を全国へ出す仕事をしていると、この「大晦日派の日程」がけっこう大事なんです。
目次
おせちはいつ食べる?大晦日派と元日派
おせちを食べ始める日は、家と地域によって大晦日の夜と元日の朝に分かれます。
数で言えば、元日の朝から食べ始める家のほうが多いようです。青森市民図書館の資料でも、大晦日に食べ始めるのは青森や北海道に多く、全国的には元旦に食べ始めるのが一般的なようだ、と紹介されています。
一方で、北海道農政事務所のページには「北海道では12月31日の大晦日に、おせち料理を食べる家が多いといわれています」とはっきり書かれています。
どちらが正しい、ではなく「どこで年が明けると考えるか」の違い
元日派の家は、年が明けてからお屠蘇とお雑煮、おせちで祝う。大晦日派の家は、大晦日の晩に家族そろってごちそうを囲み、元日はお雑煮と前の晩の残りでゆっくり過ごす。流れが違うだけで、どちらも歳神様を迎えるための食事です。
料理ひとつひとつの意味や、重箱の段の話はおせち料理の意味一覧にまとめています。この記事は「いつ食べるか」と地域の話に絞りますね。
大晦日に食べるのは旧暦の名残
大晦日にごちそうを食べる理由として、どの資料にも出てくるのが昔の一日の区切り方です。
北海道農政事務所のページには「旧暦の頃は日暮れが1日の始まりでした」とあります。宮崎県の歳とり膳を紹介した農林水産省のページでも、旧暦では日没後に一日が始まるとされたため、大晦日の夕方から元旦として祝った、と説明されています。
つまり、昔の感覚でいえば大晦日の晩ごはんは「新年最初の食事」。大晦日の夜にごちそうを並べるのは、フライングでもなんでもなかったわけです。
農林水産省の広報誌でも、12月31日の夜から1月1日が始まると考えられていたため、歳神様を迎えるために大晦日から元旦にかけて眠らずに過ごす風習が生まれた、と紹介されています。
「年取り」の名前は数え年から
大晦日のごちそうを「年取り膳」「歳とり膳」と呼ぶ地域があります。読み方は「としとりぜん」。北海道農政事務所のページでは「トシトリ膳」とカタカナで書かれていました。
この「年取り」、最初は「一年を締めくくる」くらいの意味やと思ってたんです。ところが宮崎県の資料を読むと、もっと文字どおりの意味でした。
昔は数え年で年齢を数えていたので、お正月を迎えると全員そろって一つ歳を重ねた。誕生日ではなく、正月にみんなで歳を取る。だから年越しの晩のごちそうが「年取り」の膳なんですね。
ちなみに年越しそばにも「年取りそば」という呼び名があるそうです。農林水産省の広報誌には、ほかに「大晦日そば」「寿命そば」「思案そば」といった呼び方も並んでいました。思案そば、何を思案するんやろ。気になって調べたものの、由来までは書かれていなかったので、ここは謎のまま置いておきます。
参考:北海道農政事務所「年の瀬の行事と料理」、農林水産省「歳とり膳/年取り膳/年越し料理 宮崎県」、農林水産省 aff「大晦日と年越しそば」
おせちを大晦日に食べる地域
大晦日にごちそうを食べる習わしが資料で確かめられたのは、北海道・青森・秋田・長野・宮崎です。

どこで何を食べるのかを、表に並べておきます。
| 地域 | 呼び名 | 並ぶものの例 |
|---|---|---|
| 北海道 | トシトリ膳 | 刺身・数の子・いずし・口取り菓子 |
| 青森 | 年越料理 | なます・すだこ・飯寿司など |
| 秋田 | 年取り膳 | 年神様を迎えるごちそう |
| 長野 | 年取り | 年取り魚(鮭・鰤)・鮭の粕煮 |
| 宮崎 | 歳とり膳 | 歳とり魚・煮しめ・白和え |
北海道農政事務所、青森市民図書館、秋田魁新報、農林水産省「うちの郷土料理」より(2026年10月11日確認)。家庭によって中身は違います。
北海道:トシトリ膳におせちと口取り菓子
いちばんはっきりしているのが北海道です。
北海道農政事務所のページには、大晦日のトシトリ膳に刺身、旨煮、きんぴらごぼう、大根なます、黒豆、昆布巻き、数の子、茶碗蒸し、いずし、クジラ汁、口取り菓子が並ぶ、と書かれています。
おもしろいのが口取り菓子です。白あんに色をつけてエビやタイの形にした生菓子や、羊羹を盛り合わせたもので、北海道や東北の大晦日には、こうした縁起物のお菓子がおせちと一緒に膳に並ぶのが特徴だそうです。
刺身と茶碗蒸しとお菓子が同じ膳に並ぶ。関西の元日派から見ると、ちょっとした宴会です。
青森・秋田:年越料理と年取り膳
青森市民図書館の資料では、青森県ではおせちを「正月料理」ではなく「年越料理」と呼ぶ家も多いのでは、と紹介されています。津軽地方は「なます」や「すだこ」、南部地方は「鮭の飯寿司」が多く、煮しめや数の子、昆布巻きは地域差がほとんどないそうです。
秋田魁新報の記事では、大みそかに年神様を迎えるために作るごちそうを「年取り膳」と呼び、江戸時代に始まったとされる風習の名残りだと紹介されています。秋田では、元日にとろろ飯を食べる習慣もあるとのこと。
ただ、同じ記事には「大みそかは年越しそば」が一般的とも書かれていました。東北なら全部の家が大晦日におせち、というわけではなさそうです。
長野:年取り魚は東が鮭、西が鰤
長野は、おせちそのものより「年取り魚」の話がよく出てくる地域です。

農林水産省の「うちの郷土料理」によると、長野県では大晦日に歳取りのごちそうをつくる風習があり、歳取り魚は東側でサケ、西側でブリを使うところが多く、地域によっては混ざっているそうです。
北信ではサケが歳取り魚。東信や上伊那では、塩鮭を酒粕で煮た「鮭の粕煮」が年取りのごちそうに欠かせない料理とされています。大晦日に大鍋で作って、元日には餅を入れて雑煮にするんだとか。
東信の佐久地方では、鯉も登竜門の言い伝えから縁起のいい魚として、お年取り(大晦日)のご馳走に食べられてきたと紹介されています。
ここで仕事の話をひとつ。
何年か前の12月、信州の取引先から「鰤は30日の朝までに必ず着けてくれ」と、念押しの電話が二回も来たことがあります。わたしは正月用の注文やと思い込んでいて、「31日着でも元日には間に合いますよ」と返したんです。
そしたら電話の向こうで一瞬、間があって。「いや、31日の晩に食べるんや。年取りやから」。
それで初めて、長野の西のほうでは鰤が大晦日の主役なんやと知りました。関西の感覚で「正月に間に合えばええ」と考えてたら、一日遅れになるところでした。それ以来、信州と北海道向けの年末の便は、ほかより一日早めに組むようにしています。
宮崎:九州にも歳とり膳が残る
大晦日派は北と東だけの話かと思いきや、九州の宮崎にもあります。
農林水産省のページでは、宮崎県の北部や中部で、大晦日の夜に家族そろって豪華な料理を高膳に盛って食べる「歳とり膳」が伝えられていると紹介されています。
お膳には「歳とり魚」を用意することが多く、沿岸部では縁起物のタイ、山間部では主に塩イワシ。ほかに煮しめ、白和え、煮豆、なます、おこわ、吸い物などが並びます。
元旦の朝は家事をほとんどせず、前の晩の残りを食べて静かに年始を祝ったそうです。三が日もその残りを食べることが多く、元旦の朝食には雑煮が添えられます。今もこの風習を守っている地域があるとのことでした。
参考:青森市民図書館 歴史トリビア「食生活の地域性」、秋田魁新報「秋田の食:とろろ飯と納豆汁」、農林水産省「鮭の粕煮 長野県」、農林水産省「中部地方 長野県」
通販おせちを大晦日に食べるなら届く日に注意
大晦日の夜におせちを開けたいなら、通販は「31日に届く」と困ることがあります。
元日派なら31日着でも間に合います。ところが大晦日派にとっての31日は、食べる当日。夕方までに届かなかったら、年取りの膳に間に合いません。
匠本舗:届くのは12月29〜31日のどれか
匠本舗のおせちは冷蔵で届き、解凍がいりません。届いたらその日の夜に開けられるので、大晦日派とは相性のいい届き方です。
ただし、ふつうの版は届く日を選べません。12月29・30・31日のどれかで、どの日になるかは12月20日以降の出荷案内(メールとハガキ)で知らされます。店も、配送が混む時期なので届く日が前後する場合がある、と書いています。
日にちを決めたいなら「お届け希望日指定可」の版があります。値段は上がりますが、注文画面で希望日を選べます。ただ、店は「その日時でのお届けを保証するサービスではございません」とも書いていて、食べる日の2日以上前の日時を選ぶよう案内しています。
大晦日の夜に食べるなら、選べる版で29日か30日着にしておくのがいちばん安心です。

もうひとつ見ておきたいのが消費期限です。今日確認した煌賀・雲海・鶴寿の宴は、どれも消費期限が2027年1月2日でした。
大晦日の夜に開けて、元日、2日までの3日間で食べきる計算になります。元日派より食べる期間が一日長くとれるので、実は大晦日派のほうが「食べきれずに捨てる」が起こりにくいんです。
それでも余りそうなときの使い道は余ったおせちのリメイク、日持ちの目安はおせちは何日もつ?にまとめています。
大晦日に家族で囲むなら
大晦日の年取りの膳は、家族や親せきがそろう晩に開けることが多いので、量のあるお重のほうが向いています。匠本舗で、今日の価格を確かめたものを3つ挙げておきます。
煌賀は、和の鉄人として知られた中村孝明さんが監修した特大二段重です。ロブスターやあわび、蟹味噌甲羅盛りが入っていて、蓋を開けたときの華やかさは大晦日の膳にぴったりです。
※中村孝明さんは2026年1月に亡くなっています。匠本舗の商品ページによると、おせちの監修は中村さん本人によるもので、亡くなったあとの監修業務は本人の意思で株式会社孝明が引き継いでいます。
「中村孝明」監修おせち 煌賀
- 届く日を選べない版 17,800円(税込)
- 届く日を選べる版 27,800円(税込)
- 冷蔵・消費期限 2027年1月2日
2026年10月11日確認。送料はおせち1,500円、ネット注文で合計8,000円以上は無料
雲海は、勲章を受けた料理人として知られる大田忠道さんが監修するおせちです。煌賀より2,000円安く、選べる版どうしで比べると7,000円安くなります。
奥の細道「大田忠道」監修おせち 雲海
- 届く日を選べない版 15,800円(税込)
- 届く日を選べる版 20,800円(税込)
- 冷蔵・消費期限 2027年1月2日
2026年10月11日確認
鶴寿の宴は、3つのなかでいちばん手ごろな林裕人さん監修のおせちです。
林裕人監修おせち 鶴寿の宴
- 届く日を選べない版 10,800円(税込)
- 届く日を選べる版 16,800円(税込)
- 冷蔵・消費期限 2027年1月2日
2026年10月11日確認
気をつけたい点もはっきり書いておきます。
- 選べる版は値段が上がる。煌賀なら1万円の差
- 選べる版でも、届く日時は保証ではない
- 選べる日は商品や届け先で変わるので、注文画面で確かめる
- 北海道などは出荷から届くまで日数がかかる地域がある
北海道や離島の届き方はおせち通販は沖縄・北海道・離島に届く?で詳しく見ています。
冷凍おせちなら解凍の時間を足して逆算
冷凍で届くおせちは、届いた日にすぐは食べられません。
博多久松は、12月28・29・30・31日から届く日を選べます。冷蔵庫での低温解凍がすすめられていて、解凍にかかる時間は商品によって違うそうです。消費期限は解凍後に冷蔵で2日。
大晦日の夜に食べるなら、届く日は30日までにして、解凍の時間を足して逆算しておくのが基本です。31日着だと、解凍が晩ごはんに間に合わないことがあります。
冷蔵と冷凍の違いは冷蔵・冷凍・生おせちの違い、店ごとの届く日はおせちはいつ届く?にまとめています。
よくある質問
Q. おせちは大晦日と元日、どっちに食べるのが正しい?
どちらも正しい食べ方です。旧暦では日暮れから新しい一日が始まったので、大晦日の夜に食べるのも昔ながらの祝い方。全国的には元日の朝から食べ始める家が多く、北海道などでは大晦日の夜から食べる家が多いとされています。
Q. 年取り膳の読み方と意味は?
「としとりぜん」と読みます。大晦日の夜に、歳神様を迎えて家族で食べるごちそうのことです。昔は数え年で、正月に全員が一つ歳を取ったことから、この名前で呼ばれています。
Q. 九州でもおせちを大晦日に食べる?
宮崎県の北部や中部には、大晦日の夜に食べる「歳とり膳」の風習が残っています。ただ、九州全体がそうかどうかまでは、今回調べた資料では確かめられませんでした。地域や家ごとに違うと考えておくのがよさそうです。
Q. 長野ではおせちをいつ食べる?
長野には、大晦日に年取りのごちそうを食べる風習があります。年取り魚は東側でサケ、西側でブリが多いとされます。重箱のおせちを大晦日に開けるか元日に開けるかは、家ごとに分かれるようです。
Q. 31日着のおせちで大晦日の夜に間に合う?
間に合うこともありますが、確実ではありません。年末は配送が混んで届く時間が読めないので、大晦日の夜に食べるなら29日か30日着にしておくのが安心です。冷凍おせちは解凍の時間も足して考えます。
まとめ
おせちを大晦日に食べるか元日に食べるかは、どこで年が明けると考えるかの違いでした。
旧暦では日暮れから新年。だから大晦日の晩ごはんが「新年最初の食事」だった
大晦日にごちそうを食べる習わしは、北海道のトシトリ膳、青森の年越料理、秋田の年取り膳、長野の年取り魚、宮崎の歳とり膳と、北から南まで残っています。全国で見れば元日の朝から食べる家が多いものの、どちらが正しいという話ではありません。
通販おせちを大晦日の夜に食べたい人は、ここだけ押さえておけば大丈夫です。
- 31日着は大晦日派には当日着。夕方までに届かないと間に合わない
- 匠本舗は冷蔵で解凍いらず。届く日を選べる版で29日か30日着にすると安心
- 匠本舗の消費期限は1月2日。大晦日の夜から3日間で食べきる計算
- 冷凍おせちは、解凍の時間を足して30日着までに
家族がそろう大晦日の晩に開けるなら、量のある煌賀や、少し手ごろな雲海が候補になります。
結婚して相手の実家で年を越すと、「大晦日に重箱が出てきた」「元日まで待たされた」と、どちらかが驚くことになります。それも含めて、その家の年越しなんやと思います。
ほな、また!
出典:北海道農政事務所「年の瀬の行事と料理」、農林水産省「歳とり膳/年取り膳/年越し料理 宮崎県」、農林水産省「鮭の粕煮 長野県」、農林水産省 aff「大晦日と年越しそば」、青森市民図書館「食生活の地域性」、秋田魁新報、匠本舗・博多久松の公式ページ(いずれも2026年10月11日確認)



