バナナのビタミンB6は1本でどれくらい?栄養と朝バナナ【2026年】

まいど、食品バイヤーのしゅんです。
「バナナってビタミンB6が多いって聞くけど、実際どれくらい入ってるん?」
カリウムの話はよく聞くのに、ビタミンB6となると急にふわっとした説明しか見つからない。
そんなモヤモヤで調べている人も多いと思います。
この記事では、文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)と、厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)を使って、バナナ1本のビタミンB6が1日に必要な量の何割になるのかを計算してみました。
仕事で毎日いろんな食品の成分表を見ている立場から、ビタミンB6の働き、カリウムなどほかの栄養、朝バナナの食べ方まで、まとめて整理します。
目次(タップで開く)
バナナの栄養を数字で見る
「バナナは太る」「糖分ばっかり」というイメージを持っている人もいますが、数字で見ると違う顔が見えてきます。
| 栄養素 | 100gあたり | 主な働き |
|---|---|---|
| ビタミンB6 | 0.38mg | たんぱく質の代謝 |
| カリウム | 360mg | ナトリウム(塩分)の排出 |
| マグネシウム | 32mg | 骨や筋肉の働き |
| ビタミンC | 16mg | コラーゲンづくり |
| 食物繊維 | 1.1g | おなかの調子を整える |
| エネルギー | 93kcal | 主に糖質から |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」バナナ・生(可食部100gあたり)
ちょっと話がそれますが、この「100gあたり」という数字、バナナの場合はわりと使いやすいんです。
成分表ではバナナの廃棄率(皮の割合)が40%とされていて、皮つきで170g前後の中くらいの1本なら、食べられる部分はおよそ100g。
つまり表の数字が、ほぼ「中くらいのバナナ1本分」として読めます。
ここからは、この「1本=約100g」で話を進めます。
ビタミンB6は1本で何割?
いよいよ本題です。

食事摂取基準(2025年版)では、大人のビタミンB6の推奨量(ほとんどの人が足りる量)は次のとおりです。
| 対象 | 1日の推奨量 | バナナ1本の割合 |
|---|---|---|
| 男性 18〜64歳 | 1.5mg | 約25% |
| 男性 65歳以上 | 1.4mg | 約27% |
| 女性 18歳以上 | 1.2mg | 約32% |
※バナナ1本=可食部100g(ビタミンB6 0.38mg)として計算。妊娠中・授乳中は推奨量に上乗せがあります。
バナナ1本で、1日に必要なビタミンB6のおよそ4分の1〜3分の1。
女性なら、2本で6割を超える計算です。
果物の中では、ビタミンB6をしっかりとれるほうと言っていい数字です。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
ほかの食品と比べると
とはいえ、ビタミンB6の「王様」はバナナではありません。
成分表の値から、ふだんよく食べる量で比べてみると、こうなります。
| 食品 | 1回分の目安 | ビタミンB6 |
|---|---|---|
| 鶏むね肉(皮なし) | 100g | 0.64mg |
| しろさけ | 1切れ80g | 約0.51mg |
| バナナ | 1本100g | 0.38mg |
| アボカド | 半分70g | 約0.20mg |
| 納豆 | 1パック40g | 約0.10mg |
※いずれも生の100gあたりの値(鶏むね0.64mg、しろさけ0.64mg、アボカド0.29mg、糸引き納豆0.24mg)から計算。1回分の重さは目安です。
肉や魚には負けますが、皮をむくだけで、火も包丁もいらずにこの量がとれる。
朝の忙しい時間や、肉・魚が少なかった日の「足し算」としては、かなり使い勝手のいい食べ物です。
ビタミンB6の主な働き
ビタミンB6は、食べたたんぱく質を分解したり、体に必要なアミノ酸につくり変えたりするときに働く補酵素です。
ほかにも、脂質の代謝、赤血球のヘモグロビンづくり、神経の情報を伝える物質づくり、免疫の働きの維持などに関わっています。
たんぱく質をたくさんとる人ほど、ビタミンB6の出番も増える、ということです。
筋トレをしていてプロテインや肉をしっかり食べている人は、ビタミンB6のことも頭の片隅に置いておくといいと思います。
足りなくなると、皮膚炎や口内炎、貧血などが起こることがあります。
参考:健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)「ビタミンB6の働きと1日の摂取量」
とり過ぎの心配は?
ビタミンB6には、とり過ぎを防ぐための上限(耐容上限量)も決められていて、大人で1日40〜60mgです。
ただ、これはサプリメントなどで大量にとった場合を想定した数字。
バナナ1本は0.38mgなので、上限に届くには100本以上食べる計算になります。
ふつうの食事でとり過ぎになる心配は、まずありません。
カリウムは果物で上位
バナナの栄養で、ビタミンB6と並んでよく話題になるのがカリウムです。
1本(約100g)で360mg。
成分表の果物の中でも上位で、いちご(170mg)やりんご(120mg)の2〜3倍あります。
ただ、上には上がいて、アボカドは590mgです。
カリウムは、体の中の余分なナトリウム(塩分)を尿と一緒に出すのを助けるミネラル。
食事摂取基準(2025年版)では、高血圧などの予防のために、大人の目標量を男性1日3,000mg以上、女性2,600mg以上としています。
バナナ1本で、女性の目標量の約14%です。
| 果物(生) | カリウム | エネルギー |
|---|---|---|
| バナナ | 360mg | 93kcal |
| キウイ(緑) | 300mg | 51kcal |
| いちご | 170mg | 31kcal |
| りんご(皮なし) | 120mg | 53kcal |
※可食部100gあたり。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年。
ラーメンや外食が多い人、味の濃いおかずが好きな人にとっては、手軽に足せるカリウム源です。
一方で、腎臓の病気でカリウムの制限を受けている人にとっては、量に気をつけたい果物でもあります。
その場合は、自己判断せず主治医や管理栄養士の指示に従ってください。
果物のカリウムの比較はいちごのカリウムは多い?の記事でも詳しく並べています。
糖質と食物繊維の中身

「バナナは糖質が多いから太る」という話もよく聞きます。
1本93kcalの中身は主に糖質
バナナ1本(約100g)のエネルギーは93kcal。
体の中でエネルギーとして使える糖質は、成分表の「利用可能炭水化物」で約19gです。
果物の中ではたしかに多めですが、ケーキや菓子パンと比べれば、ずっと軽い。
ブドウ糖や果糖、ショ糖といった、体ですぐ使いやすい形の糖が中心なので、運動の前や朝の補給に向いています。
「太る」かどうかは、結局は食べる量と、ほかに何を食べているかしだい。
1日1〜2本を、お菓子の代わりや朝ごはんの1品として食べる分には、気にし過ぎなくていいと思います。
果物の糖分についてはフルーツや果物の食べ過ぎは身体に悪い?の記事で詳しく書いています。
食物繊維とオリゴ糖
食物繊維は1本で約1.1g。
量としては、1日に必要な分のほんの一部です。
バナナには、ジャムを固めるもとになる「ペクチン」のような水に溶ける食物繊維や、おなかの善玉菌のエサになるといわれる「オリゴ糖」も含まれています。
いちばん効くのは、ヨーグルトやオートミールなど、ほかの食品と組み合わせて量を足していくことです。
朝バナナの食べ方
朝ごはんを抜きがちな人にこそ、バナナはおすすめです。
バナナを添えた朝ごはん(イメージ)
ワイも一時期、朝はコーヒーだけで出勤していた時期があって、昼前になると集中が切れて、お昼に大盛りを頼む、の繰り返しでした。
そこでとりあえず始めたのが、玄関を出る前にバナナを1本食べることです。
皮をむくだけで、包丁もお皿もいらない。
朝の5分も惜しい人にとって、これ以上ハードルの低い朝ごはんはなかなかありません。
朝に食べるといいところ
寝ている間も体はエネルギーを使っているので、朝はガソリンが少なめの状態です。
バナナの糖質は体ですぐ使いやすい形なので、朝の補給にはちょうどいい。
そこにビタミンB6、カリウム、食物繊維も一緒についてくるのが、ほかの甘いものとの違いです。
朝ごはんを抜くと、昼前にお腹が空きすぎて、お昼に食べ過ぎることもあります。
バナナ1本でも入れておくと、そのドカ食いを防ぐ助けになります。
バナナだけで済ませない
ただ、バナナ1本だけでは、たんぱく質がほとんどとれません(100gあたり1.1g)。
ヨーグルトや牛乳、ゆで卵などを1品足すと、朝ごはんとしてのバランスがぐっとよくなります。
- バナナ+ヨーグルト:たんぱく質とカルシウムが足せて、おなかの調子にも
- バナナ+牛乳:スムージーにすれば飲むだけで済む
- バナナ+オートミール:食物繊維がしっかりとれて腹持ちもいい
朝のヨーグルトの組み合わせはヨーグルトにブルーベリーとナッツを入れる朝食の記事も参考にしてください。
運動の前後にも
朝だけでなく、運動の前後の補給にもバナナはよく使われます。
糖質ですぐエネルギーを補えて、汗で出ていくカリウムも一緒にとれるからです。
運動後にたんぱく質もとりたいなら、プロテインや牛乳と合わせると、ビタミンB6とたんぱく質を同時にとれます。
1日に必要なたんぱく質の量はプロテインは1日どれくらい必要?の記事で書いています。
熟れ具合で選び分ける
シュガースポットが出た熟したバナナ(イメージ)
バナナは熟れ具合で、中身の性格がけっこう変わります。
青いうちはでんぷんが多く、熟すにつれてそのでんぷんが糖に変わって甘くなっていきます。
| 熟れ具合 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 青みが残る | でんぷんが多く甘さ控えめ。消化されにくいでんぷんも多い | 腹持ち重視の人 |
| 黄色 | 甘さと食感のバランスがいい | ふだん使い |
| 茶色い斑点 | 糖が増えて甘く、やわらかい | すぐエネルギーがほしい人 |
朝に急いでエネルギーがほしいなら、茶色い斑点(シュガースポット)が出た甘いバナナ。
腹持ちを重視したいなら、少し青みが残ったバナナ。
「バナナなんてどれも同じやろ」と思われがちですが、売り場で房を選ぶときに色を見比べるだけで、使い方の幅が広がります。
よくある質問
バナナ1本でビタミンB6はどれくらいとれる?
中くらいの1本(食べられる部分約100g)で0.38mgです。
1日の推奨量に対して、18〜64歳の男性(1.5mg)で約25%、女性(1.2mg)で約32%になります。
ビタミンB6が多い食べ物はほかに何がある?
鶏むね肉やさけなどの肉・魚に多く、ふだん食べる量で比べるとバナナ1本より多くとれます。
健康長寿ネットでは、かつおやびんなが(まぐろ)、玄米、ごま、ピーナッツなども挙げられています。
バナナでビタミンB6をとり過ぎることはある?
ふつうの食事ではまずありません。
大人の上限は1日40〜60mgで、サプリメントなどで大量にとった場合を想定した数字です。
バナナは1日何本まで食べていい?
健康な人に決まった上限はありませんが、1本93kcalで糖質も多めなので、1日1〜2本くらいが食べやすい目安です。
腎臓の病気でカリウムの制限を受けている人は、主治医や管理栄養士の指示に従ってください。
朝バナナだけの朝ごはんでもいい?
抜くよりはずっといいですが、バナナだけではたんぱく質がほとんどとれません。
ヨーグルトや牛乳、ゆで卵などを1品足すのがおすすめです。
まとめ
バナナのビタミンB6は、1本(約100g)で0.38mg、1日の推奨量の約4分の1〜3分の1です。
- 推奨量は男性1.5mg(65歳以上1.4mg)、女性1.2mg。バナナ1本で男性約25%、女性約32%
- 肉や魚には負けるが、皮をむくだけでとれる手軽さが強み
- ビタミンB6はたんぱく質の代謝に欠かせず、ふつうの食事でとり過ぎる心配はない
- カリウムは1本360mgで果物の上位。腎臓病で制限がある人は主治医の指示に従う
- 朝バナナは手軽な補給。ヨーグルトや牛乳などたんぱく質を1品足す
- 急ぐ朝は熟したもの、腹持ち重視なら青みの残るものを選ぶ
安くて、どこでも買えて、皮をむくだけ。
「なんとなく体にいい」ではなく「1本でこれだけとれる」と分かって食べると、毎朝の1本の見え方が少し変わると思います。
ほな、また!
