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いちごのカリウムは多い?栄養と果物比較・腎臓の注意【2026年】

いちごのカリウムは多い?栄養と果物比較・腎臓の注意
しゅん

白い器に盛ったいちご(イメージ)

まいど、食品バイヤーのしゅんです。

「いちごってカリウム多いの?」
「カリウムを控えるように言われたけど、いちごは食べてええんかな」

いちごの栄養を調べていて、このあたりで手が止まった人も多いと思います。

ネットを見ると「カリウムが豊富」と書いてあるページもあれば、「カリウムの少ない果物」として紹介しているページもある。

どっちやねん、と言いたくなりますよね。

この記事では、文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)の数字を使って、いちごのカリウムをほかの果物と並べて比べてみます。

仕事で毎日いろんな食品の成分表を見ている立場から、ビタミンCなどほかの栄養、洗い方、家での保存のしかたまで、まとめて整理しました。

目次(タップで開く)

いちごの栄養を数字で見る

まずは、いちごに何がどれくらい入っているかを数字で見てみましょう。

栄養素 100gあたり 主な働き
ビタミンC 62mg コラーゲンづくり・鉄の吸収
カリウム 170mg ナトリウム(塩分)の排出
葉酸 90μg 細胞づくり・妊娠期に大切
食物繊維 1.4g おなかの調子を整える
エネルギー 31kcal 果物の中でも低め

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」いちご・生(可食部100gあたり)

並べてみると、いちごは「甘いだけのおやつ」ではないのが分かります。

とくに目立つのがビタミンC。

そしてこの記事の本題、カリウムは170mgです。

この170mgが多いのか少ないのか、ここからほかの果物と比べていきます。

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カリウムは多い?果物で比較

結論めいたことを言う前に、まず並べてみましょう。

成分表(八訂)から、よく食べる果物のカリウムを100gあたりで多い順にしました。

果物(生) カリウム エネルギー
アボカド 590mg 176kcal
バナナ 360mg 93kcal
メロン(露地) 350mg 45kcal
キウイ(緑) 300mg 51kcal
いちご 170mg 31kcal
みかん 150mg 49kcal
ぶどう 130mg 58kcal
りんご 120mg 53kcal
すいか 120mg 41kcal
ブルーベリー 70mg 48kcal

※可食部100gあたり。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年。みかんはうんしゅうみかん(じょうのう・普通)、ぶどう・りんごは皮なし、すいかは赤肉種、メロンは露地メロン(緑肉種)。

こうして見ると、いちごの位置がはっきりしますよね。

いちごのカリウムは、果物の中では「真ん中よりやや下」。

バナナやメロン、キウイの半分くらいで、みかんやりんごよりは少し多い。

「カリウムが豊富」とも「カリウムの少ない果物」とも言い切れない、ちょうど中くらいの立ち位置なんです。

ネットで言うことがバラバラなのは、比べる相手が違うからやったんですね。

大事なのは「どれだけ食べるか」

ワイも最初は、100gあたりの数字だけ見て「いちごは控えめやな」で済ませようとしてました。

ところが、ここに落とし穴があります。

いちごは小粒でつまみやすいぶん、気づいたら1パックの半分くらい食べていた、ということが起きやすい果物です。

  • 50g食べたら:カリウム約85mg
  • 100g食べたら:カリウム約170mg
  • 200g食べたら:カリウム約340mg(バナナ100g分とほぼ同じ)

100gあたりでは少なめでも、たくさん食べれば合計は普通に増えます。

カリウムを気にしている人ほど、「何を食べるか」と同じくらい「何グラム食べるか」が大事になります。

カリウムの働きと1日の目安

カリウムは、体の中の余分なナトリウム(塩分)を尿と一緒に出すのを助けるミネラルです。

食塩をとり過ぎがちな日本の食事では、一般にはカリウムを多めにとるのが望ましい、とされています。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、高血圧などの予防のために、大人のカリウムの目標量を男性1日3,000mg以上、女性2,600mg以上としています。

いちご100gの170mgは、女性の目標量の7%ほど。

いちごだけでどうこうなる量ではなく、野菜やいも、豆、果物を組み合わせて少しずつ積み上げていく栄養素です。

参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書

腎臓が気になる人のいちご

ここは、慎重にお話しします。

腎臓の働きが落ちていると、カリウムをうまく尿に出せなくなって、血液中のカリウムが高くなりすぎることがあります。

食事摂取基準でも、一般にはカリウムの多い食事が望ましい一方で、とくに高齢者では腎機能障害や糖尿病に伴う高カリウム血症に注意が必要、と書かれています。

健康な人にとっては「とりたい栄養素」でも、腎臓病の人にとっては「量を管理する栄養素」になる、ということです。

食べていいか・何個までかは主治医に

腎臓病でカリウムの制限があるかどうか、どのくらいまでならいいかは、検査の数値や病気の段階、飲んでいる薬で一人ひとり違います。

制限が必要ない段階の人もいれば、果物の量をかなり絞る人もいます。

なので、この記事で「いちごなら何粒までOK」とは言えません。

カリウムの制限を受けている人は、主治医や管理栄養士の指示に従ってください。

相談するときは、上の比較表のように「100gあたりの量」と「実際に食べる量」をセットで伝えると、話が早いと思います。

ビタミンCは果物でも上位

いちごの栄養でいちばん自慢できるのは、やっぱりビタミンCです。

果物100gあたりのビタミンC(キウイ71mg・いちご62mg・みかん32mg)

100gあたり62mgは、キウイ(緑)の71mgには少し届かないものの、みかんの32mgの約2倍。

食事摂取基準(2025年版)では、大人のビタミンCの推奨量は1日100mgです。

いちご100gで6割ほど、160gくらい食べれば1日分に届く計算になります。

ビタミンCの主な働き

ビタミンCは、肌や血管、骨をつくるたんぱく質「コラーゲン」がつくられるのに欠かせない栄養素です。

また、ほうれん草や大豆製品など植物性の食品に含まれる鉄の吸収を助ける働きもあります。

水に溶けやすく、体にためておけないので、毎日こまめに食べ物からとるのが基本です。

こまめにとる理由はビタミンCは数時間おきに取ったほうが良い理由の記事で詳しく書いています。

葉酸・食物繊維・赤い色素

カリウムとビタミンCの陰に隠れがちですが、ほかにも見ておきたい成分があります。

葉酸

いちごの葉酸は100gあたり90μg。

葉酸は細胞が新しくつくられるときに必要なビタミンで、妊娠を考えている人や妊娠初期の人には、とくに大事とされています。

果物の中では多いほうで、さっきのバナナ(26μg)の3倍以上あります。

食物繊維

食物繊維は100gあたり1.4g。

いちごには、ジャムがとろっと固まるもとになる「ペクチン」という水に溶けるタイプの食物繊維も含まれています。

量としては1日の目安に対してほんの一部なので、いちごだけで腸活が完成するわけではありません。

ヨーグルトにのせる、オートミールに添えるなど、ほかの食品と組み合わせて足していくイメージです。

赤い色はアントシアニン

いちごのあの赤色は、「アントシアニン」というポリフェノールの一種によるものです。

ブルーベリーや赤ワインでよく聞く色素で、体の中で酸化を抑える働きが研究されています。

ただ、いちごを食べて目や肌にどれだけ効くか、という話になると、はっきりしたことはまだ言えません。

「おいしく食べたら、ついでに入っている成分」くらいの受け止め方がちょうどいいと思います。

栄養を逃さない洗い方と食べ方

せっかくなら、栄養をできるだけ逃さずに食べたいですよね。

洗ってからヘタを取る

ざるに入れて水で洗ういちご(イメージ)

ビタミンCは水に溶けやすい性質があります。

ヘタを取ってから水にさらしたり、長くつけておいたりすると、切り口から水っぽくなって、ビタミンCも流れ出やすくなります。

正しい順番は「洗ってからヘタを取る」。

洗うのは食べる直前に、ざっと流す程度で十分です。

生で食べるのがいちばん

ビタミンCは熱にも弱い栄養素なので、ジャムやソースのように加熱すると、そのぶん減ってしまいます。

加工品が悪いわけではありませんが、栄養を目当てにするなら生で食べるのが一番です。

おすすめの組み合わせ

組み合わせ ねらい
いちご+ヨーグルト 朝ごはんに足しやすく、たんぱく質とカルシウムも一緒にとれる
いちご+ほうれん草など ビタミンCが植物性の鉄の吸収を助ける
いちご+牛乳 カルシウムも一緒に補える

ヨーグルトと果物を組み合わせた朝ごはんの話は、ヨーグルトにブルーベリーとナッツを入れる朝食の記事でも書いています。

いちごの正しい保存方法

最後に、家での保存のしかたです。

箱に入って並ぶいちご売り場に並ぶいちご(イメージ)

「スーパーでは常温の棚に並んでるのに、なんで家では冷蔵庫なん?」と聞かれることがよくあります。

売り場のいちごは、その日のうちに売り切る前提で並べている、というのが答えです。

家に持ち帰ったら、何日かかけて食べることになるので、話が変わってきます。

いちごが傷みやすい理由

ヘタ付きのいちごのアップ皮が薄く傷みやすいいちご(イメージ)

いちごは、収穫したあとも呼吸を続けていて、自分の中の糖分や水分を少しずつ使っています。

温度が高いほど呼吸は速くなるので、常温に置いておくと味が落ちるのも傷むのも早くなります。

しかも、皮がとても薄くて柔らかい。

ちょっとぶつかっただけでつぶれて、そこから傷みが広がります。

表面に水気が残っていると、カビも生えやすくなります。

冷蔵は「洗わず・ヘタつき・重ねず」

蓋付きの密閉容器のイラスト蓋付きの密閉容器

買ってきたら、次の順番で冷蔵庫に入れるのがおすすめです。

  1. パックから出して、傷んだ粒があれば取り除く
  2. キッチンペーパーを敷いた容器に、重ならないように並べる
  3. ふたをするかラップをかけて、乾燥を防ぐ
  4. 冷え過ぎない野菜室に入れる

洗うのも、ヘタを取るのも、食べる直前まで待ってください。

パックのままだと、下の段の粒が上の重みでつぶれて、そこから傷みが進みやすくなります。

それでも、いちごは長く置いておける果物ではありません。

買ってから数日のうちに食べ切るつもりでいるのが一番です。

食べ切れないなら冷凍

量が多くて食べ切れないときは、冷凍しておくのも手です。

  1. 洗ってからヘタを取り、水気をしっかり拭く
  2. 重ならないようにバットなどに並べて凍らせる
  3. 凍ったら保存袋に移して冷凍庫へ

解凍すると果肉がやわらかくなって、生のときの食感には戻りません。

スムージーやヨーグルトのトッピング、ジャムなど、形が崩れてもいい使い方に回してください。

よくある質問

いちごはカリウムが多い果物?

100gあたり170mgで、果物の中では中くらいです。

バナナ(360mg)やメロン(350mg)の半分ほどで、りんご(120mg)やみかん(150mg)より少し多い、という位置になります。

カリウムの少ない果物は?

成分表で見ると、ブルーベリー(70mg)、りんご・すいか(120mg)、ぶどう(130mg)、みかん(150mg)などが、いちごより少なめです。

ただ、少ない果物でもたくさん食べれば合計は増えるので、量とセットで考えてください。

腎臓病でもいちごは食べられる?

カリウムの制限があるかどうか、どれくらいまでならいいかは、病気の段階や検査の数値で人によって違います。

カリウムの制限を受けている人は、自己判断せず、主治医や管理栄養士の指示に従ってください。

いちごは1日何個まで食べていい?

健康な人なら、決まった上限はありません。

ただ、果物には果糖などの糖分も含まれるので、ほかの果物も含めて食べ過ぎない量を意識しておくと安心です。

果物の食べ過ぎについてはフルーツや果物の食べ過ぎは身体に悪い?の記事を参考にしてください。

スーパーで常温なのに家では冷蔵庫に入れるのはなぜ?

売り場の常温陳列は、その日のうちに売り切る前提の並べ方だからです。

家では数日かけて食べることになるので、呼吸を抑えて傷みを遅らせるために、冷蔵庫の野菜室に入れるのがおすすめです。

まとめ

いちごのカリウムは100gあたり170mgで、果物の中では中くらいです。

  • バナナ・メロン・キウイの半分ほどで、りんごやみかんより少し多い
  • 100gあたりが少なめでも、食べる量が増えれば合計のカリウムは増える
  • 腎臓病でカリウムの制限がある人は、主治医や管理栄養士の指示に従う
  • ビタミンCは100gで62mg。160gほどで大人1日分の推奨量に届く
  • 洗ってからヘタを取り、生で食べると栄養を逃しにくい
  • 保存は洗わず・ヘタつきのまま、重ねずに野菜室へ。食べ切れなければ冷凍

「カリウムが多いか少ないか」は、比べる相手と食べる量で答えが変わります。

自分の体の状態に合わせて、旬のいちごを上手に楽しんでください。

ほな、また!

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