安息香酸は危険?読み方は?発がん性リスクある?シャンプーにも含まれている?完全解説!
まいど、食品バイヤーのしゅんです。
コンビニで買った清涼飲料水や、スーパーで手に取った調味料。
原材料表示を見ると、「安息香酸」って書いてあること、ありませんか?
「なんだかよく分からないけど、体に悪いんじゃ…」と不安になる気持ち、よく分かります。
実は私も、バイヤーになる前はそう思ってました。
この記事では、食品業界で日常的に使われている安息香酸について、プロの視点から分かりやすく解説します。
この記事の重要ポイント
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安息香酸は「あんそくこうさん」と読み、食品の腐敗を防ぐ保存料 - ✓
使用量は法律で厳しく制限されており、基準内なら安全性は確認されている - ✓
主に清涼飲料水やしょうゆ、マーガリンなどに使われている - ✓
安息香酸ナトリウムは安息香酸のナトリウム塩で、水に溶けやすい形
目次
安息香酸の読み方
まず最初に、読み方から確認しておきましょう。
「あんそくこうさん」
と読みます。
「安息」という言葉から「あんそく」、「香」で「こう」、「酸」で「さん」ですね。
英語では「Benzoic Acid(ベンゾイックアシッド)」と呼ばれています。
ベンゼン環を持つ化合物なので、「ベンゾ」という言葉が付いているんです。
安息香酸とは何か
安息香酸は、食品添加物の中でも「保存料」に分類される物質です。
化学式で書くとC7H6O2。
もともと自然界にも存在していて、クランベリーやプルーンといった果物にも微量に含まれているんです。
つまり、完全に人工的な化学物質というわけではありません。
保存料としての役割
安息香酸の主な役割は、微生物の増殖を抑えること。
特に、カビや酵母といった菌類に対して高い効果を発揮します。
食品は時間が経つと腐りますよね。
これは微生物が増殖して、食品の成分を分解してしまうから。
安息香酸を添加することで、この微生物の活動を抑え、食品を長持ちさせることができるんです。
どんな食品に使われているのか
日本国内では、安息香酸を使える食品は法律で決められています。
主に使われているのは、以下のような食品です。
- 清涼飲料水
- しょうゆ
- マーガリン
- シロップ
- 果実ペースト
特に清涼飲料水には、よく使われています。
開封前の状態で長期間保存できるのは、こうした保存料のおかげなんです。
ただし、すべての飲料に使われているわけではなく、メーカーによって使用の有無は異なります。
具体的にどんな飲み物に入っているのか
実際のところ、どんな飲み物に安息香酸が使われているのか。
具体的な商品名は避けますが、傾向として以下のようなタイプの飲料に使われることが多いです。
炭酸飲料
コーラやサイダーといった炭酸飲料には、比較的よく使われています。
炭酸飲料は酸性度が高いため、安息香酸の防腐効果が発揮されやすいんです。
ただし、最近は保存料を使わない製品も増えてきていますね。
果汁入り飲料
果汁が含まれる飲料も、安息香酸が使われることがあります。
果汁には糖分が多く、微生物が増殖しやすい環境なんです。
そのため、保存性を高めるために添加されるケースがあります。
スポーツドリンク
一部のスポーツドリンクにも使用されています。
運動後に飲むことが多いので、開封後も常温で置かれがち。
そのため、保存料で品質を保つ工夫がされているんです。
確認方法
気になる方は、原材料表示を確認してください。
「安息香酸」または「安息香酸Na」と記載されていれば、使用されています。
最近は保存料無添加の商品も多いので、選択肢は十分にありますよ。
シャンプーや化粧品にも使われている
実は、安息香酸は食品だけでなく、シャンプーや化粧品にも広く使われています。
意外に思われるかもしれませんが、身近な日用品にも含まれているんです。
化粧品での役割
化粧品やシャンプーに使われる理由は、食品と同じく防腐効果です。
化粧品は水分を多く含んでいるため、細菌やカビが繁殖しやすい環境なんです。
特にクリームや乳液、シャンプー、コンディショナーなどの液状製品には、よく使用されています。
開封後も長期間使うことが多いので、品質を保つために防腐剤が必要になるわけです。
表示名称
化粧品の成分表示を見ると、以下のように記載されています。
- 安息香酸
- 安息香酸Na
- 安息香酸K(安息香酸カリウム)
シャンプーのボトル裏面の成分表を確認してみると、見つかることが多いですよ。
肌への影響は
「肌に直接触れるものに入っていて大丈夫なの?」と心配になりますよね。
化粧品に使用される安息香酸も、法律で配合量が制限されています。
日本では化粧品基準により、1.0%以下と決められているんです。
この濃度であれば、通常の使用では健康被害が出ることはないとされています。
ただし、敏感肌の方やアレルギー体質の方は、まれに刺激を感じることもあります。
気になる方の選択肢
肌が弱い方や、防腐剤を避けたい方は、以下のような選択ができます。
- 「防腐剤フリー」「パラベンフリー」と表示されている商品を選ぶ
- オーガニック化粧品やナチュラルコスメを試してみる
- 成分表示をチェックし、安息香酸が含まれていない製品を探す
- 少量パッケージの製品を選び、早めに使い切る
最近は防腐剤無添加の化粧品も増えているので、選択肢は広がっていますよ。
安息香酸ナトリウムとの違い
原材料表示を見ていると、「安息香酸」ではなく「安息香酸ナトリウム」と書かれていることもあります。
この2つ、何が違うのでしょうか。
化学的な違い
簡単に言うと、安息香酸ナトリウムは安息香酸のナトリウム塩です。
安息香酸にナトリウムをくっつけた形、と考えてください。
化学式で書くとC7H5NaO2になります。
実用上の違い
安息香酸は水に溶けにくいという性質があります。
一方、安息香酸ナトリウムは水に非常に溶けやすいんです。
飲料水のような液体の食品に使う場合、溶けやすい方が都合がいいですよね。
だから、清涼飲料水には安息香酸ナトリウムの形で使われることが多いんです。
効果は同じなのか
保存料としての効果は、基本的に同じです。
体内に入ると、安息香酸ナトリウムは安息香酸に変わります。
つまり、最終的には同じ物質として働くわけです。
安全性の面でも、両者に大きな違いはありません。
安全性はどうなのか
ここが一番気になるポイントですよね。
結論から言うと、法律で定められた基準内で使う分には、安全性は確認されています。
日本では、食品衛生法によって使用量が厳しく制限されているんです。
例えば、清涼飲料水なら安息香酸として0.6g/kg以下という基準が設けられています。
ビタミンCとの組み合わせに注意
ただし、一つだけ注意点があります。
安息香酸は、ビタミンC(アスコルビン酸)と一緒になると、微量のベンゼンが生成される可能性があるんです。
ベンゼンは発がん性が指摘されている物質。
とはいえ、生成される量は極めて微量で、通常の摂取量であれば健康に影響を及ぼすレベルではないとされています。
気になる方は、原材料表示を確認して、安息香酸とビタミンCの両方が入っている商品は避ける、という選択肢もあります。
発がん性について
「安息香酸には発がん性があるのでは」という不安の声、よく耳にします。
この点について、正確な情報をお伝えしますね。
安息香酸そのものに発がん性はない
まず知っておいてほしいのは、安息香酸そのものには発がん性は認められていないということ。
国際的な食品安全機関であるFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)でも、適切な使用量であれば安全であると評価されています。
日本の食品安全委員会も同様の見解を示しています。
ベンゼン生成のリスク
では、なぜ発がん性の話が出るのか。
それは、先ほども触れたベンゼンの生成が関係しています。
安息香酸とビタミンC、そして光や熱といった条件が揃うと、微量のベンゼンが生成される可能性があるんです。
ベンゼンは発がん性物質として知られています。
実際のリスクはどの程度か
ただし、現実的なリスクを考えると、過度に心配する必要はありません。
理由は以下の通りです。
- 生成されるベンゼンの量は極めて微量(ppbレベル)
- 食品メーカーは製造過程でベンゼン生成を抑える工夫をしている
- 日本では定期的に市販飲料のベンゼン濃度が検査されており、基準値を超えるものはほぼない
- 日常的に摂取する量では、健康影響が出るレベルではないと評価されている
例えば、タバコの煙や自動車の排気ガスに含まれるベンゼンの量と比較すると、飲料水から摂取する量は圧倒的に少ないんです。
気になる方の選択肢
とはいえ、「少しでもリスクを避けたい」と考える方もいらっしゃいますよね。
そんな方は、以下のような選択をすることができます。
- 原材料表示で「安息香酸」と「ビタミンC(アスコルビン酸)」の両方が含まれる商品を避ける
- 「保存料無添加」と表示されている商品を選ぶ
- 開封後は冷蔵保存し、早めに飲み切る
- 直射日光や高温の場所に長時間置かない
こうした点に気をつけるだけでも、リスクはさらに低減できます。
危険性はあるのか
ここまで読んで、「結局のところ、安息香酸は危険なの?安全なの?」と思われている方も多いはずです。
この点について、はっきりとお伝えしますね。
通常の使用範囲では安全
結論から言うと、法律で定められた基準内で使用されている限り、危険性は極めて低いというのが科学的な見解です。
日本の食品衛生法では、安息香酸の使用量が厳しく制限されています。
この基準は、長期間にわたる安全性試験のデータに基づいて設定されたものなんです。
つまり、スーパーやコンビニで売られている商品を普通に食べたり飲んだりする分には、問題ないということです。
過剰摂取した場合は
ただし、どんな物質でも過剰に摂取すれば体に影響が出ます。
これは安息香酸に限った話ではなく、塩や砂糖でも同じこと。
安息香酸を大量に摂取した場合、以下のような症状が報告されています。
- 吐き気
- 腹痛
- 下痢
- めまい
とはいえ、これは通常の食生活では起こりえないレベルの摂取量です。
子供への影響は
「子供に飲ませても大丈夫?」という質問もよく受けます。
子供の場合、体重が少ないため、大人と比べると同じ量を摂取しても体への影響が大きくなる可能性があります。
ただし、日本の基準は子供を含めた全年齢層の安全性を考慮して設定されています。
そのため、市販の飲料を適度に飲む分には問題ありません。
とはいえ、お子さんには保存料無添加の商品を選んであげるのも一つの選択肢ですね。
アレルギー反応
安息香酸に対して、アレルギー反応を示す人もまれにいます。
特に、アスピリン過敏症の方は注意が必要です。
安息香酸とアスピリンは化学構造が似ているため、アスピリンにアレルギーがある方は、安息香酸でも反応が出る可能性があるんです。
該当する方は、原材料表示を必ずチェックしてください。
他の保存料との比較
「安息香酸以外の保存料の方が安全なのでは?」と考える方もいるでしょう。
実は、保存料はそれぞれに特徴があり、一概にどれが良いとは言えません。
例えば、ソルビン酸やソルビン酸カリウムも広く使われている保存料ですが、これらも安息香酸と同様に、使用量が法律で制限されています。
どの保存料も、基準内で使用されている限り安全性は確保されているんです。
現実的なリスク評価
私たちの生活には、さまざまなリスクがあります。
タバコの煙、自動車の排気ガス、紫外線、ストレス。
安息香酸のリスクを考える際には、他のリスクと比較してどの程度なのかという視点も大切です。
科学的なデータで見ると、基準内で使用されている安息香酸のリスクは、日常生活の他のリスクと比べて極めて小さいと言えます。
もちろん、気になる方は避ける選択もできますし、それも一つの正しい判断です。
まとめ
安息香酸は「あんそくこうさん」と読み、食品を長持ちさせるために使われる保存料です。
安息香酸ナトリウムは、水に溶けやすくした形で、効果は基本的に同じ。
法律で使用量が厳しく制限されており、基準内であれば安全性は確認されています。
安息香酸そのものに発がん性はありませんが、ビタミンCと反応して微量のベンゼンが生成される可能性があります。
ただし、その量は極めて微量で、日常的な摂取で健康被害が出るレベルではありません。
気になる方は、原材料表示をチェックして、保存料無添加の商品を選ぶという選択肢もあります。
食品添加物は、正しく理解して上手に付き合うことが大切です。






