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カニの酸化防止剤「亜硫酸塩」は危険?身体への影響は?使用理由は?

spring0809@gmail.com

カニの酸化防止剤「亜硫酸塩」は危険?身体への影響は?使用理由は?

まいど、食品バイヤーのしゅんです。

年末やお祝いの席で、奮発して買ったカニ。

届いた箱を開けて、ふとパッケージの裏側を見た時…

「酸化防止剤(亜硫酸塩)」

この文字を見て、ギョッとしたことないですか?

「せっかくの高級食材やのに、添加物まみれなんか…」
「子供に食べさせても大丈夫なんかな?」

そんな不安な気持ち、痛いほどわかります。
僕もこの業界に入る前はそうでした。

でもな、はっきり言わせてください。
カニにおいて、この酸化防止剤は「必要悪」とも言える重要な役割を持ってるんです。

これが入っていないと、カニはとんでもない姿に変わり果ててしまう可能性があるんやから。

今回は、年間何トンものカニを検品している僕が、

  • なぜカニに酸化防止剤が必要なのか
  • 亜硫酸塩の「意外な正体」と安全性
  • 無添加のカニを選ぶべきかどうか

このあたりについて、業界の裏話も交えながら、本音で解説していきます。

これを読めば、スーパーや通販でカニを選ぶ時の「モヤモヤ」がスッキリ晴れるはずですよ!

なぜカニに「酸化防止剤」が入っているのか?

まず結論から言います。

カニが真っ黒になる「黒変(こくへん)」を防ぐためです。

これ、腐ってるわけじゃないんです。
カニの体液に含まれる酵素が、酸素と結びついてメラニン色素を作り出す現象なんですわ。

バナナと同じやけど、スピードが違う

バナナを放置しておくと、黒い斑点(シュガースポット)が出てきますよね?
あれと同じ原理です。

ただ、カニの場合はそのスピードが半端じゃない。

特に生の状態で冷凍されたカニは、解凍して空気に触れた瞬間から酸化が始まります。
条件が悪ければ、数時間で足の付け根や関節が真っ黒に変色してしまいます。

味に大きな影響はないと言われてますが、見た目は最悪です。

真っ黒になったカニ、お正月の食卓に出せますか?
正直、食欲なくなりますよね。

だからこそ、微量の酸化防止剤を使って、この黒変を食い止めているわけなんです。

そもそも「亜硫酸塩」って何?意外な正体

「黒変防止」と言いましたが、実はこの亜硫酸塩、カニだけに使われてるわけやないんです。

もう少し詳しく、この成分の正体について深掘りしておきましょう。
これを知ると「なんや、意外と身近なやつやったんか」となるはずです。

食品界の「万能選手」なんです

亜硫酸塩は、実は古くから食品業界で使われている「万能選手」で、大きく分けて3つの役割を持っています。

  • ① 酸化防止(サビ止め):
    カニやドライフルーツの色が変わるのを防ぐ役割。これがカニでの主な用途です。
  • ② 漂白作用(美白):
    かんぴょう、レンコン、甘納豆などを白くキレイに見せるために使われます。
  • ③ 防腐・殺菌(ガードマン):
    雑菌の繁殖を抑えます。特に「ワイン」作りには数百年以上前から欠かせない存在です。

そう、実はあのおしゃれなワインや、伝統的な和食の食材にも使われている成分なんですよ。

カニの場合は、殻や身に含まれるアミノ酸が酵素によって黒くなるスイッチを、この亜硫酸塩が「カチッ」とオフにしてくれているイメージです。

体に毒じゃないの?安全な理由と注意点

「役割はわかったけど、やっぱり食べるのは怖い」

そう思いますよね。ここからは、体の仕組みから見た安全性の話をします。

体の中に「分解工場」がある

実は、人間の体(肝臓)には、「亜硫酸オキシダーゼ」という酵素が備わっています。

これが何を意味するかと言うと、
万が一食品から亜硫酸塩を摂取しても、肝臓ですぐに無害な物質に分解されて、尿と一緒に外に出される仕組みになってるんです。

だから、国の基準値内の量であれば、体に蓄積して悪さをする…なんて心配はほとんどありません。

さらに、カニに使われる亜硫酸塩は水に溶けやすい性質があります。
解凍時のドリップと一緒に流れたり、お鍋で茹でたりする時にその多くが流れ落ちてしまうので、口に入る量はごくごく微量なんです。

【重要】ただし、アレルギーの方は注意!

一つだけ、絶対に注意してほしいことがあります。

喘息(ぜんそく)をお持ちの方の一部には、アレルギー反応が出るリスクがあります。

亜硫酸塩に過敏な方が摂取すると、呼吸が苦しくなったり蕁麻疹が出たりすることがあります。
これはカニに限らず、ワインやドライフルーツでも同じです。

もし、ご自身やご家族に喘息の既往症がある場合は、念のため成分表示を確認するか、少量から様子を見るようにしてくださいね。

「無添加のカニ」は一般家庭にはおすすめしない理由

最近、「酸化防止剤無添加」を売りにするカニも見かけるようになりました。

「体に優しそう!」「こっちの方が絶対いいやん!」
と飛びつきたくなる気持ちはわかります。

でも、プロのバイヤーとしての本音を言いますね。

一般のご家庭には、生カニの無添加はおすすめしません。

理由はシンプル。
扱いがめちゃくちゃ難しいからです。

プロでも手こずる黒変リスク

酸化防止剤を使っていないカニ(特に生のカニ)は、解凍のタイミングを少しでも間違えると、あっという間に黒くなります。

「食べる直前に解凍してください」と書いてあっても、準備に手間取っている間に黒ずんでくる…。
そんなことがザラにあります。

もし、贈答用で無添加のカニを送って、相手先で真っ黒になってしまったら?
「腐ったカニを送ってきた!」と誤解されるトラブルも実際に起きています。

「ボイルガニ」であれば、茹でることで酵素の働きが止まっているため、酸化防止剤なしでも黒変のリスクは低いです。
もし無添加にこだわるなら、「生」ではなく「ボイル」を選ぶのが賢い選択ですよ。

黒変を防いで美味しく食べるための鉄則

酸化防止剤が入っているカニでも、油断は禁物です。
解凍方法を間違えると、やっぱり黒くなりますし、味も落ちます。

最後に、バイヤー直伝の「失敗しない解凍ルール」を伝授します。

  • 冷蔵庫での自然解凍はNG(生カニの場合)
    時間がかかりすぎて、解凍中に黒変が進むリスクがあります。
  • 基本は「流水解凍」
    ジップロックなどに入れて、水を流しながら短時間で一気に解凍するのがベストです。
  • 半解凍で調理開始
    完全に解凍しきると旨味も逃げます。8割解凍くらいで鍋に入れるのが一番美味しいです。
  • 再冷凍は絶対ダメ
    繊維が壊れてスカスカになるし、臭みも出ます。食べる分だけ解凍しましょう。

まとめ:正しい知識で美味しいカニを選ぼう

カニと酸化防止剤の関係、だいぶ詳しくなりましたね。

最後に要点をまとめます。

  • ✅ 酸化防止剤は「黒変スイッチ」をオフにするために必要
  • ✅ 人体には「分解する力」が備わっており、基本は安全
  • ✅ ただし「喘息」の方はアレルギーに注意が必要
  • ✅ 「無添加」の生カニは扱いが超難関。初心者は避けるが無難

「添加物=悪」と決めつけるのではなく、
「美味しく、美しい状態で食べるための知恵」として受け入れてみてはどうでしょうか。

正しい知識を持って、今年の冬は最高に美味しいカニを堪能してくださいね!

ほな、またええカニ見つけたら報告しますわ。

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