カニ

カニのサイズ「L規格」とは?実はお店が自由に決めてよい!

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カニのサイズ「L表記」はお店が自由に決めてよい!

まいど、食品バイヤーのしゅんです。


特大5Lサイズ!

超ド級10Lサイズ!

ネットでカニを探していると、こんな派手な売り文句が目に飛び込んできますよね。

「10Lなんてあるんか!これ絶対お得やん!」

と思ってポチると、届いた箱を開けてガッカリ……。

「あれ? 近所のスーパーで売ってるヤツと変わらんやん……」

こんな経験、ありませんか?

実はこれ、あなたが悪いんじゃありません。

ネット通販のカニのサイズ表記には、国が決めた基準なんて存在しないんです。

でも実は、我々プロが市場でやり取りする時には「2Lなら大体◯g」という共通の目安が存在します。

今日は、業界の裏側を知るバイヤーとして、一般には出回らない「プロの世界のサイズ基準」を特別に公開します。これを知れば、業者の「サイズ盛り」が一発で見抜けるようになりますよ。

1. 「L表記」は各社が勝手に決めている

まず大前提として、ネット通販で見かける「4L」とか「5L」という表記。

あれは、販売店が「自社の基準」で勝手につけているだけです。

法律やJAS規格のような、国が定めた統一ルールは一切ありません。

つまり、どういうことか。

  • A店の「5L」= 特大サイズ
  • B店の「5L」= 普通サイズ

なんてことが、平気で起こるんです。

極端な話、今日から僕が小さいカニを売るとして、

「これは当店の基準では最大級だから10Lです!」

と言い張っても、誰にも怒られないということ。

「Lの数が多い = デカイ」という思い込みは、今すぐ捨ててください。

2. 【暴露】これがバイヤー基準の「本物のサイズ表」や

「じゃあ、本当の基準はないの?」と思いますよね。

実は、僕らバイヤーが市場で「業務用(箱単位)」で取引する時には、暗黙の了解としての「規格」が存在します。

これを知っていると、ネット通販の表記がいかに「盛られている」かが手に取るようにわかります。

一番流通量の多い「ボイルズワイガニ(脚)」を例に、我々の物差しを公開しましょう。

プロのサイズ換算表(ズワイガニ脚)

僕らが仕入れる時、基本的には「5kg箱に何肩入っているか」でサイズを呼び分けます。

 

サイズ呼称 1肩あたりの重量目安 バイヤーの感覚
L 約150g〜200g スーパーの特売用。
細くて食べ応えは薄い。
2L 約200g〜250g 標準サイズ。
鍋や食べ放題でよく見る。
3L 約250g〜300g ここからが「ギフト」レベル。
身もしっかりしている。
4L 約300g〜350g 立派なサイズ。
百貨店などで並ぶクラス。
5L 約350g〜400g かなりデカイ。
希少価値が高い。

どうですか?

業界の標準では、300gあれば十分「4L」扱いで、立派な大サイズなんです。

ところがネット通販を見てください。

重さが200g(業界基準の2L)しかないのに、「特大5L」として売られている商品が山ほどあります。

この表をスクリーンショットして、買い物の時に照らし合わせてみてください。「自称5L」の化けの皮が剥がれますから。

3. なぜこんな「無法地帯」になっているのか

なんでこんなややこしいことになっているのか。

理由はシンプルです。

「大きく見せたほうが売れるから」

これに尽きます。

インフレ化するサイズ表記

昔は業界基準に近い表記が多かったんですが、競争が激しくなるにつれて、

「うちはもっと大きいぞ!6Lだ!」

「いや、うちは8Lだ!」

と、各社が数字を競い合った結果、今では「8L」だの「10L」だの、わけのわからない数字が飛び交うようになってしまいました。

もはやドラゴンボールの戦闘力みたいなもんです。

特に、安さを売りにしているお店ほど、この「表記のインフレ」を利用して、小さめのカニを大きく見せようとする傾向があるので注意が必要です。

4. プロはここを見る!失敗しないサイズの選び方

「じゃあ、何を基準に選べばええねん!」

答えは簡単。先ほどの「換算表」を使うために、「重量」と「入り数」を見てください。

この2つの数字は嘘をつけません。

「1肩あたりの重量」を計算せよ

例えば、ズワイガニの脚(セクション)を買う場合。

 

  • 商品A: 5Lサイズ 2kg(8〜9肩入り)
  • 商品B: 3Lサイズ 2kg(4〜5肩入り)

パッと見は「5L」のAが大きそうに見えますが、計算してみましょう。

【商品A】 2000g ÷ 8肩 = 1肩あたり 約250g
(→ バイヤー基準では「2L〜3L」レベル)

【商品B】 2000g ÷ 4肩 = 1肩あたり 約500g
(→ バイヤー基準でも「5L以上」の超特大!)

一目瞭然です。

表記は「3L」の商品Bの方が、実際の中身は圧倒的にデカイんです。

商品Aは、小さいカニをたくさん詰め込んで「5L」と名乗っているだけ。

必ず「総重量 ÷ 個数」で1個あたりの重さを割り出し、先ほどの表と照らし合わせてください。

「グレース(氷の膜)」に注意

もう一つ、プロとして忠告しておきたいのが「グレース」です。

冷凍カニは乾燥を防ぐために、表面に薄い氷の膜(グレース)を張っています。

悪質な業者だと、この氷を分厚くつけて「重量」を水増しします。

「解凍後重量」「正味重量(ネット重量)」

をしっかり記載しているお店を選ぶのが鉄則です。

5. まとめ:数字のマジックに騙されるな

最後に、今日のポイントをまとめます。

 

  • 通販のLサイズ表記は、店が勝手に決めている。
  • バイヤー基準では、ズワイ1肩250gで「3L」、300gで「4L」。
  • 「総重量 ÷ 入り数」で1肩の重さを計算するのが最強の自衛策。
  • 表記のデカさより、グラム単価と正味重量を見るクセをつけよう。

せっかくの美味しいカニ、見た目の「L」の数に踊らされず、中身でしっかり選んでくださいね。

賢く選んで、美味しいカニをお腹いっぱい食べましょう!

自己紹介
しゅん(管理人)
しゅん(管理人)
ボイルのカニが好き!

名前:しゅん
現役食品バイヤー / 40代会社員

関西の食品通販会社に勤務する40代の現役バイヤー。
仕事で年間数トンのカニや海産物を見ていますが、ネット上の「写真詐欺」や「素人レビュー」の多さに絶望し、このブログを開設しました。

会社の看板(建前)は一切抜き。業界の裏事情を知るプロとして、本当にコスパが良い商品の「選び方」と「本音」を暴露します。
趣味は競合他社の商品の自腹チェック。

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